OUWN is : 予想のつかないことへの挑戦
OUWNの現メンバーは、アートディレクター2人、プログラマー1人、デザイナー1人。少人数精鋭のOUWNでは、1人ひとりの力がとても重要です。
石黒と共にデザイン制作に携わり、OUWNを様々な面から支えているのが、OUWN歴6年目の出井ゆみ。
グラフィカルな中に軽やかさのある表現を得意とし、今年の春からアートディレクターとしてより一層制作の幅を広げています。
OUWNについて紹介する企画 #OUWNis 。第2回目は、出井がなぜOUWNに入ろうと思ったのか、今までの印象的な仕事などを話します。
OUWNに入ろうと思った理由
ー OUWNはどんなところですか?
出井 : グラフィックデザインを中心に、パッケージや広告、カタログや雑誌まで様々なデザインをやっています。
デザインという主軸はありますが、それだけに特化させず多様性を重視していることがOUWNの強みだと思っていて、気持ちとしても柔軟に、なんでも気負わず色々やってこう! というモチベーションですね。なのでこうしてnoteも始めることになりました!
ー 出井さんはOUWNの前に他のデザイン事務所にも勤めていますが、OUWNに入りたいと思ったのはどうしてですか?
出井 : 新卒の頃は、雑誌や本といったエディトリアルデザインをしたいと思い、それをメインとした事務所に入社したのですが、その会社で広告やブランディングよりの仕事も任されるようになって、やっているうちに関わりたいグラフィックデザインの幅が広がっていきました。
元々OUWNのことは知っていたのですが、転職活動中に求人をしているのを見つけて、作品が素敵だなと思っていたので入りたいと思うようになりました。
スターバックスや嵐など、規模の大きい仕事をしているのに、私が入る直前は石黒さん1人でデザイン周りをやっていたんです。驚きました...!
当時は今よりOUWNの情報も少なかったので事務所のこともあまり分からず、入った後の未来が全く予想がつかなかった。逆にそれが面白そうだなと思いました。
ー 前の事務所とはどんなところが違いますか?
出井 : 違うところだらけです。前の職場は、50人近くデザイナーがいるエディトリアルデザインよりの事務所で、たくさんの人たちの仕事を見ることが出来ました。OUWNは少人数制で、よりグラフィックデザインに対する勢いがあり、個の力が強い。この規模感もOUWNの武器のひとつになっていると思います。
ー それは、デザインがブレないということですか?
出井 : そうです。石黒さんの目が届いて、クオリティコントロールができている。
たくさんの人が集まってディレクターが何人もいる事務所では、その分様々な良いものが集まると思いますが、1つの強さ、OUWNらしさが強く出るのがOUWNの良さだと思います。
ー 最初に会った時の石黒さんの第一印象は覚えていますか?
出井 : 覚えてます。面接で石黒さんと藤田さんに会いましたが、2人とも静かで言葉数が少なかったですね。
ー (笑)。私も初めて会った時はすごく静かな印象でした。
出井 : 最初はすごい怖かったです。感情が分からなくて(笑)
だけど作品が好きだったから、やっぱり入りたいなって思いました。
ディレクターに就任して思うこと
ー 今年からアートディレクターに就任されましたが、何か今までと変わったことはありますか?
出井 : たくさんあります!自分の立場が変わり、任される範囲が増えたので、仕事に対する意識や姿勢も一層責任感が増しました。
それと同時に、自分は石黒さんみたいになれるのか、と考えるようにもなりました。石黒さんはできることがすごく幅広くて、なんでもやれる。
いつかは自分もできるかなと思っていましたが、 石黒さんにはなれない。だったら自分は何ができるのか。どんな分野でも対応できるというのは大前提ですが、その上で自分らしい武器を作らなきゃなって思います。そういうことをすごく考えるようになりましたね。
ー OUWNのいいなと思うところ・好きなところはどんなところですか?
出井 : 少人数で一見アットホームな雰囲気なのに、モノ作りに対して妥協がないところ。そんな環境が自分にすごい合ってるなと思います。
ー でも人が少ないと、作業量としては大変ですよね?
出井 : それはそうなんです(笑)。
でも、1から10まで関わると様々な発見があって楽しいです!「あぁ、寝不足でまた老けちゃうよ〜」と思うこともありますが(笑)。関わった分、出来上がった時の喜びは大きいです!
ひとつずつ向き合って作っていく
ー OUWNの仕事で好きなものは?
出井 : たくさんありますが、特に上げるならONE LUMINEとCirculationです。
ONE LUMINEは自分が初めてアートディレクターとして担当させていただいた案件なので、自分のテイストが出せて、完成した時すごく嬉しかったですね。
また、シーズンのキャンペーンなど掲載期限のある制作物が多い中、ONE LUMINEは単発ではなく、期限の終わりが決まっていないものでした。なので制作から1年以上経った今でも見ることができるんです。そういった点でも印象的な作品ですね。
CL : LUMINE CO.,LTD.
LUMINEのアプリ「ONE LUMINE」のビジュアルディレクションを担当。 ポスターや交通広告、LUMINE CARDを使用する方向けに封筒などもデザイン。(2019)
ー 確かにONE LUMINEは他の作品と少し違う印象で、出井さんらしさが出ているように感じます。
出井 : Circulationは、STURBUCKS®に展示した作品です。
石黒さんと私が中心となり、OUWNのメンバー全員で作り上げたものです。イラストを描く人、構成を考える人、調整をしていく人、WEB担当、と作業を分担して作ったのが印象的で、「チーム一丸となって作ったな」と感じられる作品でした。
すごく時間もかかったし大変だったけど、役割分担がちゃんとできていたから、自分のすべきことに没頭できた。
安心して他の部分を任せられるメンバーがいることや、上がってくるものに対する単純なワクワク感、また自分のパートに徹するという責任も含め、プロ意識を再認識できる貴重な機会でしたね。
CL : PEOPLE AND THOUGHT.
「Circulation」と題し、OUWNの作品展をSTARBUCKS COFFEE初台一丁目店で行いました。飲食に応じて命をいただくことと、デザインに応じて命を循環させていくことをリンクさせた作品を展示。これを元に作った雑誌広告が、TOKYO Art Directors Club 2017にてADC賞にノミネート。(2017)
ー 最後に、これからデザイナーやアートディレクターになろうとしてる人に向けて何かメッセージをお願いします。
出井 : 最近、なりたいもの、やりたいことがあるのは幸せだな、と感じていて。
自分の目標がある人は、その気持ちを大切に…そこに向かっての努力は惜しまず、いつも全力で挑める体力と精神をもって。楽しくやっていきましょう !
Profile
出井 ゆみ(Yumi Idei): yumiidei.com
都内デザイン事務所を経て、 2015年に「OUWN株式会社」に加入。主な仕事に、ONE LUMINEのリブランディング、MiMCのビジュアルデザイン、Numero、Benesse、ORiental TRaffic、MAGIS等のグラフィックデザインがある。TokyoTDC’20 入選。
Instagram : @ideiyumi
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聞き手 ・ 執筆 : 星成美