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キャンプ場の予約システムと集客の仕組み:ホテル業界との比較 その1

今回は、キャンプ場の予約システムのあり方について、ホテル業界との比較をしながらご紹介できればと思います。
お客様は、キャンプ場を利用する際に、以下のどれかのルートを経由して、来場します。

  • 予約不可 - 先着順

  • オフライン - 電話やFAX、往復はがき

  • オンライン - 自社サイトや予約サービス、メール、SNS

この記事では、基本的にオンラインについて説明をできればと思っており、戦略的にあえてオフラインで予約を取っていたり、そもそも先着順でお客様を受け入れることは一旦脇に置いておきます。(需要があれば今後記事にしてみようかな)

さて、オンラインでの予約は、顧客にとっても、管理者にとっても手軽に運営ができる非常に利便性が高い運用方法です。 ただ、キャンプの業界は、ホテル業界などと比べて5年ほど遅れているのではないかと思っており、先を行くホテル業界と比較をしながら、一緒に戦略を考えていきたいな、というのがこの記事の目的です。
それではまず、ホテル・旅行業界におけるOTA、サイトコントローラー、PMS、CRMの定義と関係性をわかりやすく説明します。

システムの選択肢がたくさんある事を理解することは大切です!

ホテル業界におけるそれぞれのシステムの役割

OTA(Online Travel Agency)

OTA (オーティーエー)はオンライン旅行代理店の略で、インターネット上で宿泊施設や旅行商品を予約・販売するサービスですExpediaBooking.comじゃらん楽天トラベルYahoo!トラベル一休などが代表的なものですね。OTAは、旅行者に検索や比較、予約を一元化して行う利便性を提供し、ホテルや航空会社には集客力を提供します。
キャンプ業界においては、なっぷやhinata spot、TAKIBIキャンプ場予約などがその機能を持っています。
OTAを利用することで、施設の運営者は手数料と引き換えに多くの顧客にアピールでき、顧客は手軽に予約ができます。

サイトコントローラー

サイトコントローラーは、複数のOTAからの予約を一元管理するシステムで、要するに、色々なところから同時に予約が入った時に、ダブルブッキングをしない様にしたり、一括で価格を変更できるシステムと言ってもいいかもしれません。これにより、ホテルはリアルタイムで在庫(空いている部屋)や価格を調整し、最適な販売戦略を実施できます。
キャンプ場向けの予約サイトではまだあまり連携がされておらず、選択肢が少ないため、効果的な販促ができているか判断がつかないという課題があります。しかし、今後の発展が期待されている分野ですね。

PMS(Property Management System)

PMS(ピィーエムエス)は宿泊施設の運営管理システムで、主な機能として、予約管理、フロントオフィス業務、料金設定、客室管理、在庫管理、スタッフスケジュール、売上報告などを一元管理するシステムです。主に、施設運営のために必要なシステム、ということで、施設のスタッフの人たちで利活用するものだと思ってもらって大丈夫です。

CRM(Customer Relationship Management)

CRM(シーアールエム)は顧客管理の略で、顧客データを収集・分析し、個々の顧客に合わせたサービス提供やマーケティング活動を行うシステムです。主な機能としては、顧客情報管理、コミュニケーション履歴、セグメンテーション、マーケティング活動、顧客対応管理、アフターサービスなどで、顧客満足度やリピート率を向上させることで利益を増加させることが目的です。例えば、顧客のニーズや期待に応じたサービスやマーケティング活動を実施することで、施設のファンになってもらうことができます。つまりは、お客様とのコミュニケーションなどをサポートする機能ですね。PMSと同時に持っている場合も多いですし、アナログで対応をしているケースも散見されます。

キャンプ場の予約システムとホテル予約システムの対比

一般的なホテル業界は、この様なシステムの組み合わせを各社考えながら運営されています。
さて、一方でキャンプ業界は、というと現在(2023年4月)の主なプレーヤーの機能はこの様なイメージですね。

各種Webサイトより著者作成

キャンプ場の予約システムで必要なものは、なっぷが全てを持っている状況となっており、逆にいえば他の選択肢があまりないというのが今の現状です。
一方で、追いかけるhinata spotさんやTAKIBIキャンプ場予約さんは、サイトコントローラーと連携をし出しているのが興味深く、戦略の違いが見えてきています。

また、ここに書かれていない範囲で言うと、予約システムを個別で導入しているキャンプ場も実は多いです。自社のWebサイトで予約を受け付けする場合、自社開発、あるいは、外部サービスの利用、が選択肢です。自社のWebサイトからの流入の方が、手数料を取られない分有利でありますが、一方で管理の手間や初期投資がかかる点は要注意です。

今回はここまで。


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