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Apprehension Test:肩関節前方不安定性の有無
今回はApprehension Testです。肩関節の前方不安定性を判断するテストです。apprehensionは「不安、心配」という意味だそうです。
結果からなにが考えられるのか?
肩関節前方不安定性の有無
肩関節前方の不安定の検査ですね。脱臼では前方脱臼が全体の90%以上を占めるそうです。
検査方法
1 患者は背臥位。
2 他動的に肩関節90°外転、外旋最終域、肘関節屈曲90°へ。
3 検査者は骨頭を後方から前方へ力を加えつつ、肩関節を最大外旋させる。
2nd positionで外旋させていきながら、骨頭を前方へ押し出すことで、不安定感を誘発しています。検査者側は脱臼させてしまいそうでドキドキします。
陽性時の所見
肩関節の不安感
注意点
判断基準は疼痛ではなく、脱臼しそうな不安感とする。
不安感が出現した場合、すぐに検査を終了する。
陽性時の所見にもありますが、判断基準は不安感であり、疼痛などではないことに注意が必要です。そのため、事前に、検査中に不安感があれば伝えてもらうように十分な説明が必要です。
評価の精度
感度53-72%
特異度90-99%
陽性尤度比17.21-48.42
陰性尤度比0.29-0.48
診断精度に関してはこちら
特異度が高く、確定診断となりそうです。
関連する文献
Apprehension Testに関連した文献を探してみました。
Lauri Kavaja, et al. Treatment after traumatic shoulder dislocation: a systematic review with a network meta-analysis. Br J Sports Med. 2018 Dec;52(23):1498-1506.doi: 10.1136/bjsports-2017-098539.Epub 2018 Jun 23.
「外傷性肩関節脱臼後の治療:システマティック・レビューとネットワーク・メタアナリシス。」という論文です。
前方不安定性は、肩関節の前方不安定性に大きく関与してきます。では、その治療方法はどのようなものがあり、どのような成績かを調べてみました。
結論では、理学療法などでの保存療法で約半数は再脱臼を防げたこと、慢性的な不安定性がある場合は手術も検討した方がいいことが挙げられていました。
どのような保存療法があるでしょうか。まずは、固定期間が必要で、そこから肩甲下筋などの緊張を保つようなものが考えられますでしょうか。あまり経験がないので調べてみます。
ではでは。
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