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漫画「白山と三田さん」の感想を語る話

 昔から本を読むのが好きで、漫画も好きな50歳間近のおっさんである私は年甲斐もなく未だに漫画を買い(主に単行本派)集めている。
 だが、いくら我が家が10LLDDKKだからといって(嘘です、ごめんなさい)いいかげん本棚も満杯となってきた。そんな状況でも電子書籍はどうにも読んだ気がしないので、結果的に重宝しているのがレンタルコミック。
 今回はそこで見つけたコミックの感想を一つ語らせてくださいませ。

「白山と三田さん」全10巻
作:くさかべゆうへい
発行:小学館
掲載:週刊少年サンデー

 普段、コミック雑誌を読まない私がこの漫画を知ったきっかけはTV番組「アメトーク!」での、マンガ大好き芸人の回。そこでプレゼンされた漫画の一つが「白山と三田さん」であった。

 内容としては、田舎に住む地味な高校生の白山辰彦が、人助けをしたおじいさんの紹介で、孫娘で同級生の三田民子と交際することに。二人ともお互いに色々クセが強いのだがゆるくも仲良く付き合い、やがて二人で上京を目指すことになる…というもの。

 これだけ聞くと、たいした内容じゃないのかな?と思われるかもしれない。だが独特な作画と絶妙な間がジワジワとクセになってゆく。また登場人物も実に個性的だし、みんな根っこは良い奴ばかり。そこでいつもの如く(?)この作品の魅力を主役二人に絞って何個挙げてみたいと思う次第でございます!先に言っておくけど、ほんの少しだけネタバレがあるから未見の方はご注意下さい!!


魅力①二人のクセが強い
   〜男子高校生・白山は地味で友達もいない、ラジオが好き、田舎を毛嫌いしており早く東京に行きたいと思っている。好きな街は下北沢。古着屋に行くのが好きらしいが、選ぶ服のチョイスは独特で、私服はなぜかいつも短パン。
 一方のヒロイン・三田民子はというと見た目こそ地味だが人当たりがよく、友達も多い。勉強もできるし、実家はお金持ち。だけどご飯大好きな大食い女子で、憧れの人はゴルゴ13(彼女は全巻持っている!)のデューク東郷。エアガンのM16を大切にしている。
 こうして改めて書いてみると変な主人公二人だ。でもこのクセの強さが他の魅力も引き出してくれるわけで…。
魅力②二人とも相手を否定せず認め合う
   〜交際のきっかけは三田さんのおじいちゃんだったわけだが、二人はお付き合いを重ねるうちに相手の思いや考えを聞き、それに「合わせる」というより「寄り添う」ようになってゆく。相手に「合わせる」と、とかく「しょうがない感」が出てくるものだが、「寄り添う」と相手だけでなく、自分も相手のそばに心がいられるような気がするのである。見倣いたいもんです。
魅力③二人の間には差がない
   〜二人は交際をする上で、金持ちのご令嬢&庶民的な次男坊といった環境を全く気に留めていない。それは二人の家族も同様で、建設会社の社長一族&障子に穴が空いたままの庶民的な家といった環境を全く気にかけることなく、ごくごく普通に家族ぐるみの付き合いをしていく。
 そして二人は上京を目指す中で進路を決めることになるのだが、三田さんは東大、白山は得意分野を活かしてクリーニング師免許取得を目指す。今の世の中の時勢に乗れば、勝ち組や負け組といったワードが出てきそうだが、二人とも純粋に相手を応援し、力になろうとする。コメディ要素強めの作品ではあるが、二人から学べることがたくさんあった。

 とここまで紹介してみて少しでもこの作品に興味を持ってもらえると嬉しいなぁ。
この作品、全10巻というのもちょうど良い。読みながらくすくす笑ったり、少しホロリとしたり、自らの高校時代を思い出してみたりとなかなか良き体験ができましたとさ♪

               ではではTo be continued……

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