【詩】草原の朝露に

草むらの朝露で濡れた背中に
はしゃぐのは無垢で惨酷な微笑み
邪気の大切な指を
切るから泣かないで

探す喉を涸らすのは
忘れて欲しい
消して欲しい
大切なのは完全無欠の誰何

風向きと逆に靡くみどり
髪に覗く眼光に射すくめる
殺伐ところがる形状の午睡
組み込まれないふたりの匙加減