鷲木菟の奇妙な箴言

誇大妄想は未来ではなく過去を書き換えることで妄想の糧とする。喰らった餌で目玉が肥大する。


本当のことは表明した瞬間に本当のことではなくなるので公表しないことでしか本当のことは機能しない。
「本音と建前」は二項対立ではない。
故に聴くに値する意見は常に統制的理念が志向するきれいごとだけである。


馬鹿は悪ではないが、自分を馬鹿ではないと自己評価した時点でその人の属性は暴落する。
他人を馬鹿と指差すことは馬鹿ではない証明にはならない。脂下がるのは指した本人だけである。


目的までの最善最速の方途は「死」である。
詰まり空虚だ。


分かりやすいさはリズムである。ワーグナーでも骨でも類人猿でもなく沈黙が攻撃を誘発する。
神的暴力のみが実体であり不可視の根源的疵であっただろう。且つであるだろう。