不動産会社にいた社長夫人


社長よりも主従関係上位にいる社長夫人 会社の中で圧倒的権力を持っていた。

ここからは女帝と呼ばせてもらう。 女帝がAM10時頃に出勤すると、一人ひとり仕事の手を止め、女帝の席の前まで行き、90度に頭を下げ大きな声で 「女帝さん、おはようございます!!」とハキハキした挨拶をする。どんなに仕事に追われていようと、接客中でも朝の儀礼を見過ごすと、数日シカトされる。。。

女帝の機嫌を損ねるものは、この会社では生きていけない。

私は入社したのは22歳、幼少期から物事はハッキリ言わないと気が済まない性格、また私は理屈っぽくて、ああ言えばこう言う男。地元の先輩や先生に対してもなんで少し早く生まれただけで偉そうに命令すんだよ?!といつも思っていて態度にも出ていただろう。

団体行動も嫌いで、二つに分かれた道で、皆んなが正規ルート右を行くってなればじゃあ俺は左へ、 皆んなが左なら俺は右へ

変人なところはアラフォーになった今でも大きくは違わない。協調性の無さは私の短所である。

話が逸れたが、私が入社したての頃、女帝に呼ばれた。

「電話機の調子が悪いからあんた直して。」

「電気系統は分かりませんし、余計壊してしまってもあれなんでお断りします。」

「やってもみないで出来ませんじゃ無いでしょ。この私が言ってるんだからやりなさいよ💢」

ヒステリック気味に女帝は声を荒げる

「はぁ、難しいと思いますが、何がどう壊れているんですか?」

私が受話器を手に取る。

「あんた、今触ったわね!最後に触ったんだから責任持って直しなさい!!」

女帝がドヤ顔で言い放った。

22歳の新入社員相手に20ほど歳の離れた大人が恥ずかしく無いのだろうか?w

「分かりました。直しますから何が壊れているかまずは教えてくれますか?」

女帝に受話器を渡す。

女帝は受話器を手に取り「だからこれがこうで・・・あーだこーだ・・。」

「では失礼します。」
そう言って私は女帝から離れた。

「待ちなさい!あんた、さっき直すって言ったよね💢まだ直していないじゃない!!」

女帝はヒートアップ。怒りのあまり手がプルプルしてる。

「さっき最後に触ったから責任を持って直せと言いましたよね。今、最後に触ったのは誰ですか?最後に触ったのは私ではなく、女帝さんですよね?違いますか?」

「あんたね〜〜💢💢💢」「屁理屈言ってないで早く直しなさい💢💢💢💢」

女帝の怒りは増し、コメカミの血管が浮き出ている。そのままブチっといってしまえ。心の中でそう呟いた。

その一部始終を見ていた同僚、先輩社員、社長までもが凍りついていた。。

その後なんやかんやで約9年間在籍し、係長に昇格した。最後まで女帝には嫌われていて、最後の半年間は一言も喋ることもなかった。女帝が原因で辞めていく人間も多く、ひどい人になると女帝がそばに来ただけで、体半身が蕁麻疹が出る子もいた。

女帝伝説 一部抜粋。

独立した元社員がケーキを持って挨拶に来たが、元社員が帰った瞬間ゴミ箱へダイブ。

人財 出来る社員、人材 普通の社員、人災 給料泥棒の人災のところにマーカーを引いてと書いて社員のデスクへ置く。

年末大掃除の時に取引先やオーナー様から頂いたお中元やお歳暮を纏めて捨てる。

特定の社員に対して、無視をしたり、陰でうじ虫、虫ケラと罵倒する。業務を出来なくして退職に追い込む。

プライベートで参加した同業者の飲み会も報告しないと大激怒する。

ちなみにその会社は今でも営業している。なんなら地域では有名な会社だ。

続く



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