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映像作品を作っております。https://www.youtube.com/user/o…

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最近の記事

アルノー・デプレシャン『クリスマス・ストーリー』

クリスマス・ストーリー Un conte de Noël (2008) 傑作ともまた違う実に豊かな作品。 歴史=血縁が細胞レベルにまで分解され、『キングス&クィーン』にあった「カタストロフィー」と「再生」すらない作品といったらいいでしょうか? ガンである母親(ドヌーブ)を救うため、骨髄移植の適合検査をした一族が、クリスマスの3日間、ドヌーブの元に集まり、彼らによって悲喜こもごも豊かなエピソードが積み重ねられる。 その語りの多様さ、主題の複数性、どれも前作の『キングス&

    • 新海誠『すずめの戸締まり』

      言いたいことに行き着くかわからないが、 新海誠について書く。 初めて見たのが『君の名は。』で、実は全くノレなかった。 この時期にこんな「歴史修正」をして良いのか? そもそも、入れ替わった後になぜそんな不都合もなく他人の人生を生きれるのか? などなど。 次に『天気の子』を見た。 これは乗れたのだ。 直線的なボーイミーツガールもので。 僕と君の切実な思いに感動したし、 そこで初めて新海誠の描く東京の瞬間に見せる美しさにも共振できた。 そして先日、新作を見るにあたってアマ

      • ナンニ・モレッティ『3つの鍵』

        https://www.youtube.com/watch?v=_QRVglf08-U 同じ高級アパート(マンション?)に住む3組の家族の話。 最後はフワッと救済される風なのは、原作にないモレッティの願いを込めた創作らしいけど、 少なくとも最後のシーンだけなかったら、もっと最高だったなあと。解決出来ないことを受け入れるしかない人生讃歌の作品として。 本作は2回ほど字幕で時間が飛ばされて、10年間の人々の営みが描かれている。 その中で主要3組以外の脇役家族は救われていないし

        • クリント・イーストウッド『クライ・マッチョ』

          老齢になり、ますますとぼけたキュートさを増すイーストウッドの監督主演作は、 あまりにも軽やかで、かつ意味深なタイトルから、 あるいは「マッチョは過剰に評価され過ぎた」というセリフから 「男らしさからの離脱」とも「新境地」とも言われることが少なくないのだけど、果たしてそれは本当なのだろうか? 冒頭のギアを操るイーストウッドの手のアップから始まる、手と手の繋がり、手当て、手話、手料理、手綱、修理、 そして手と手を繋ぎ踊るダンスと あやゆる手のバリエーションによって演出された作品

        アルノー・デプレシャン『クリスマス・ストーリー』

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          池間由布子/アナグマ

          majikick BOXで出会った曲。 ライブが素晴らしいことは言うまでもないのですが、 音源って重要だなと改めて思いました。 このBOXがなければ、池間さんを知らなかったし、 こういう撮影が出来るのは、いろんな巡り合わせがあるので、 一言では言えないのですが、 本当に運が良かったです。 majikick BOXの音源、池間さんのファーストアルバムと共に、この映像が、 未来の聞き手と池間由布子との出会いのきっかけになって欲しい。

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          Tenniscoats in Tartu 20.11.2010

          日本語知らないエストニアの観客が、 さやさんに合わせて、輪唱するシーンは、何度見ても泣きたくなるくらい素晴らしいのですが、 もう一つの素晴らしいと思ったのは、この映像です。 当たり前ですが、この映像が無ければ、時も場所も離れた僕は、 こんライブのことを1ミリも想像できなかった。 つまり、映像に残したことの尊さ。 もう一点、カメラの横振り、ズームなど撮影としては全部ヘタなのですが、 撮影者のその場の感情がむき出しになっていて、臨場感があること。 この映像が引きの固定映像だったら、ここまで感動しなかっただろう。 客観ではなく主観のカメラが、ライブ会場の空気感を僕らに感染させる。 記録ではなく、記憶すること。 失敗するし、撮り逃すけど、その時その場所にいた感情を映し出すような映像を、 僕も残して行きたいと思っている。 <2011年9月11日にブログで書いた文章を手直しして掲載しました>

          Tenniscoats in Tartu 20.11.2010

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          池間由布子/知られないきせつ

          2013年8月、神戸。 池間さんの初のレコ発ライブ。 神戸のコマヤという素晴らしいロケーションの会場で、 池間さんにとっても特別な瞬間を撮影できたと思う。 撮影できて、本当に良かった。 この曲は、この日の一番最初の曲で、 それ以来、池間さんも歌っていない曲。 (2014年6月に行われた1週間テニスの時に池間さんに確認した時点までは)

          池間由布子/知られないきせつ

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