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カイロより暑い関東地方の夏の夜

暑い・・・

暑いですね。

昨日、新築物件の建て方(柱、梁などの木構造材組み立て工事)でした。

さすがの暑さに、大工達も休憩時間をこまめに、たっぷりと水分を取ってもらいました。

何とかギリギリ棟上げ完了です。


さて、日本の夏はエジプト人もびっくりする程に暑いという事を聞いたことがあるかもしれません。

多くの方は、湿度が高いのが理由と思っていらっしゃることでしょう。

半分正解です。

多湿な空気が汗の気化熱を阻害し、体の熱を空気に逃がしにくくします。

結果、熱がこもって熱中症になりやすい状況を作ります。


もう半分は、空にあります。

この説明をする前に、「放射」について軽くおさらい。

物体からは、常に熱の電磁波が出ていて、その電磁波で熱を移動させています。

太陽の光が暖かい、遠赤外線ヒーターが暖かいなんてイメージ。

逆に冬に窓際に近づくを冷たさを感じるのも「放射」によって体の熱が奪われるから。

「放射」は常に、温度が高い方から低い方へ熱が移動していきます。

この「放射」と「空」の関係がより日本の夏を暑くしているんです。


まずはエジプト、カイロの空を見てみましょう。

日中メチャクチャ暑いカイロですが、夜になると一気に冷え込みます。

これは、空に雲が少ないから。

雲がないと、宇宙という冷たい空間に向かって、「放射」によって地上の熱が奪われていきます。

そのため、夜は気温が下がるのです。


それに対して、関東地方の夏は湿度が高いため、夜が雲りがち。

すると、空を布団で覆っているように、熱がこもります。

ジメジメ、ムシムシの熱帯夜の出来上がり。

ナイトパージ(夜間の窓開放)による冷却空気の取り込みが、あまり役に立たないのはこのため。


逆に日本の冬は乾燥しているため、雲ができにくい。

結果、「放射」によって、宇宙に熱を奪われてしまい、更に寒さが一気に増します。

冬に天気予報で聞く「放射冷却」というのが、この現象ですね。


夏の夜は、涼しくならないし、冬の夜は冷え込む。

なかなかハードな環境です。

だからこそ、ちゃんと断熱して、屋内で温度環境を整えられる準備が必要です。



今年の夏も暑い日が続きます。

こまめな水分補給で、熱中症対策。

エアコンの使用をケチっちゃだめですよ。

健康を害すのが最もコスパが悪いんですから。



hiroyuki

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