見出し画像

愚痴と幸せ

あと1週間で3年のゲームのつもりではじめた仕事をおさめる。
普通とは何かを証明したくて、普通に、お金を安定して稼ぎ、ある一定程度、まともだと言われそうな仕事をしてみる。それができれば普通の仲間に入ることができて、それさえできれば、一人の人間として認めてもらえる。それならば、いい加減、叱責には疲れたし、言う通りにやってみるかと半分思い続けてきた。いや、本当は85%この気持ち。

夢があると思っていた若い頃。夢がない人を大したことがない人間だと思ってしまっていたあの頃。一瞬で人生は変わることに気づいたあの日。夢を語れないと気まずくなってしまった空気。夢を語りそれを直向きに進めていく彼。夢なんか環境が恵まれているから続けることができたんだと捻くれる自分。夢を語れなくても、夢を持っていなくても一生懸命生きているだけで素晴らしいと思えたあの頃。夢を持っていない人をバカにするあの子。それを見て興醒めする私。

私がこの普通を目指した期間。お金はあると好きなものが買える。無理に痩せ我慢して無駄な意地を意地を張らなくていい事、心に余裕ができることなど、また別の何かを手に入れた。

何が言いたいかはちょっとわからない。
今日は職場の先輩と三軒茶屋の赤鬼で日本酒を飲んだ。
1年目からずっと行きたかったお店にラスト1週間の今日、行けた。

愚痴を言い合う私達。
愚痴を言えるだけの気持ちのキャパとお金、そして気の許せる先輩。
うわ、幸せ。

帰り道、ダイエットのために三軒茶屋から下北沢を歩いて帰る。
酔いが視界をぐるぐるさせて、道路の光がボヤけてくる。
スピッツの春の歌を聴きながら、昔付き合っていた彼氏のことを思い出す。

私、お前がいなくても幸せだよ!と強く思った。

そして、1周回って、夢もどきを持ってるよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?