見出し画像

お金ないけど攻めの姿勢で家を買う話

家を買うのか、はたまた賃貸でずっと暮らしてくのか…。

結婚して家族ができてから、私の心の隅のほうに、いつもあったテーマ。今回はそのテーマに一区切りをつけることにしたので、その顛末を綴っていきます。

1.モノを持ちたくない私

私は極力、物を所有せずに身軽でいたい性質を持っています。以前読んだ本で、遊牧民であるモンゴル民族と比べて日本人が所有する物の数が、何倍もある(数は忘れてしまいました。)というのを読んで衝撃を受けました。人間が生きる上で必要な物ってそんなにないんじゃないの、と思い始めて、捨てていったら、どんどん身軽になって(体重だけは減らない)。

あと、常に家をきれいにしておきたいという願望を持っているんですが、それとも相性がいいので、物をもたない主義で、この15年近くはそんなふうに生きてきました。

余談ですが、家を綺麗にしておきたいっていうのは、私の母が掃除下手でいつも家が汚くて、それがすーーーごく嫌だったというのが、土台にあります。家が汚くて、友達呼べないっていうのが当たり前で。私が掃除しても3日もたてば汚くなってて、それがほんとに嫌だったんですよね。いつなんどきでも、人を上げることができる家にしておきたいっていう、願望というよりは強迫観念に近いような思いかもしれません。

そんな自分の性質と、最近よく言われる「風の時代」や、10年後には空き家だらけ的な社会の話を兼ね合わせれば、買わなくていい、というよりは買わないほうが賢い判断っていう考えのほうが勝っていて、買わないつもりでいたのがつい半年前。


2.離婚?家を買うきっかけ

そんな私が買いたい!と気持ちが切り替わったのは、「離婚」を本気で考えたのがきっかけです。

離婚を本気で考えた話は、また別で綴っていこうと思っていますが、2021年3月末から5月中旬ぐらいまで、7割がた別れるつもりで生きていました。

悩みを聞いてもらっていた友人と歩いていたとき、ふと目に留まった不動産の物件をみて、友人が「こういうの買ったらいいじゃん」と。それは、最寄の駅からはバスで15分ぐらい、1980年代に建てられた団地をリノベーションした物件で、約1500万。それをみて、私は、「いいかも」と直感的に思ったのです。

夫と、死ぬまで生きていくつもりだったときは、賃貸でいいと思っていて。二人とも稼いでいるので、家賃支払いに困ることはないだろう、とか、老後もそれまでに一緒に蓄えて、かつ少しでも長く働けば、月々10万以上の家賃が死ぬまでかかっても大丈夫だろう、とか思ってました。

ただ、離婚するとなると、話は違います。子ども二人と私で生きていく。もし、私が死んだら子どもたちが路頭に迷ってしまう。少なくとも、住む場所さえあれば、贅沢しなければなんとかなる。それまで家族が一緒に暮らした思い出がある場所を奪われることもない。その思いが強くなり、家を買いたいと強く思うようになりました。

また、自分の稼ぎだけで、あまり精神的に負担も少ない金額の物件を買う、というのは、私にとってはすごく心地いいことでした。3年前ぐらい、まだ夫も会社勤めをしたころに今回購入する物件の倍以上の価格で家探しをしていたんですが、そのときは、あまり心が動かなかったんです。どこを見に行っても建売で、新築で、同じようにしか見えない。そこにはまっていくことが、なんかつまらない人生の始まりのような気もしながら、でも買うのが当たり前のような気持ちにさせられて、買う直前まで。ローン審査を通しているときも、この先、こんなに大きな額を背負っていくのか、と夜眠れなくなったり…。苦笑(そのときは、いろいろあってローンとおらず、結局買えず。結果的には、買えなくて本当に良かった!)

それに比べて、今回の金額は、もちろん大きいけれど、夜眠ることができなくなるような額ではないし、リセールや賃貸の可能性も大いにある物件なので、そういったところも私にとってよかったところ。

ちなみに、離婚については、今回は一度「延期」。(このまま一生延期かもしれないし、実行されることもあるのかも。4月に書いた離婚届けは捨てません。)でも、家が欲しいという想いは変わりませんでした。

物件を探しているとき、友人が「自分の居場所が欲しかった」と言っていたのが心に残っていました。(その友人は家を買っています。)そう、私は自分の居場所がほしいんですよね。今の賃貸物件は、保育園は近いし、お隣さんはすごくいいし、電車の駅まで歩いて行ける。使っていないけど、家の目の前に駐車場があって、誰かが来るときは便利だし、車の通りがほとんどないので、子どもを遊ばせることもできるし…。いろんないい点があるんですけど、どうしても仮住まい感がすごい。まだ小さい子どもたち、これから10年は一緒にいてくれるだろし、どこか拠点となる場所が欲しい。そんな思いが、どんどん強くなって今回の購入にいたりました。

3.居場所をもって自由になる

これまでは、家を買うことで、自分の自由が少なくなっていくイメージがありました。それに縛られてしまう感じ。その束縛が、自分の仕事の幅を狭めてしまうような、子どもの可能性を狭めてしまうような、そんな気がしていました。

家を探しながら、自分が欲しいものは何かを考えたとき、前述した「居場所」と「選択の幅」だと気づけました。今回の物件は、今後そこでずっと暮らすにしても、仕事で暮らす場所が変わったときに貸すにしても、やりようがあるものです。それが私にとってはちょうどよかった。3年後、海外駐在!と言われても、「ハイ!」と行ける自分であるし、家族でリフォームしたり、家具を少しずつそろえたり、自分たちの居場所づくりもできるし。仕事が増えて収入が増えたら、この物件は貸してもっと山の中に家を買うこともありだし…。と、自分にとって持ち駒が増えた感じです。

お金がないので、新しい家具は買えないし、リフォームもすぐにはできないし、引っ越しも自分たちでするし、とマイホーム買いました~!的なお祭り感はなく地味~な感じではありますが、私にとっては充足感の高い居場所のはじまりになりそうです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?