論文を1日100本読む私が_2019年に読んだ論文ベスト5__1_

論文を1日100本読む私が決める!2019年に読んだ面白い論文ベスト5!

■論文を1日100本読む私が2019年に読んだ論文ベスト5!

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私が更新してきたnoteの中から、記事をつくるメインとなった論文を5つ選んで、その凄さをご紹介していきます。

該当記事を読めば内容はざっくり理解できるので、普段論文を読まない人でも楽しめる内容になっていハズ。

論文を読むコトなんてほとんどないけど、どんな内容が書いてあるのか気になる...という方には超オススメの内容となっております!


■他人のために考えるとき、ぼくらはいつもよりクリエイティブになる。

2011年に行われたニューヨーク大学の研究。クリエイティブ性は全く予期しないなにかを組み合わせて問題を解決する力です。火をつける知識も、空を飛ぶ技術も、クリエイティブのたまもの。そんなクリエイティブ性は他人のためを思った時、自分だけのことを考えることよりも急激に能力アップすることを示したのがこの論文です。

論文中では200人程度となかなかの人数の参加者に協力してもらったうえで、4つもの調査を行っています。心理学系の論文中では1つの論文中に普通は1~2個の調査をすることが多いのですが、4つの調査をするのは手の込んだデザイン。

そしてなんといってもこの論文のすごい所は目のつけどころ。

「他人のことを思う」というポイントと「クリエイティブ」というポイントを組み合わせようと思っているところが素晴らしいのです。

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だって、クリエイティブになろうとおもったら絵画を見たり、音楽を聴いたり、詩を読んだり、クリエイティブな方法で解決しようと思うのが普通じゃないですか。

人間は社会的な動物です。家族を作り、仲間を作り、社会をつくります。

しかし、私たちは自分の問題を、あまりにも自分だけで解決しようとしてはいないでしょうか?

アナタの大切な人が問題にぶち当たっているとき、アナタはだれかの助けになることができるかもしれません。
アナタが問題にぶち当たっているとき、だれかの手を借りることは間違いではありません。

そんな当たり前だけど忘れがちなことを教えてくれる論文でした。


■腸が第二の脳と呼ばれる理由。

2018年のレビュー論文。

近ごろ”腸内環境”や"腸内フローラ””腸活””プロバイオティクス”。そんな言葉が世間を飛び交うようになりました。しかし、その具体的な効果については意外と知らないことも多いのではないでしょうか?私も詳しくは知りませんでした。

このレビュー論文は”レビュー”という名の通り、過去の研究をまとめて批評したもの。何かを新しく調べたモノではありません。

しかし、腸内環境がなぜ脳に働きかけることができるのか?アルツハイマー型認知症やうつ病、糖尿病の発症にいったいどんな影響を及ぼすのか?といった身近な話題を通して、人間と腸内細菌との奇妙な共生関係をひも解いていく素晴らしい論文でした。

レビュー論文は細かな実験方法や統計手法を理解していなくても読むコトが出来るのでオススメの論文ですよ!


■時間をあげると、時間が増える

2012年のペンシルバニア大学の研究。私たちには時間がありません。そのように感じてしまうシチュエーションは沢山あります。業務の締め切り以外にも、なんらかの契約更新や、郵便物の期限、限定○○の消費。常に時間に追われています。

地球上のすべてのものにとって、1日は24時間しかありません。しかし、この論文では時間を増やす方法が示されています。

それは、”他人のために時間を使う”ということ。いやいや、まって、おかしいじゃん。と思うかもしれません。それは正しい感覚です。しかし、本当に大切なことは、”体感時間”なのです。

すなわち、1日は24時間しかありませんが、日々の生活で何をするかで体感時間は変わります。研究の中では、「人のために時間を使う」ことが体感時間を増加させ、業務効率も上げる素晴らしい方法であることが示されました。

「早起きは一文の得」「time is money」など時間の大切さを訴えることは沢山ありますが、そうやって確保した時間を本当に上手く使えていますか?

そんなことを考えさせられる良き論文でした。


■愛する人と手をつなぐと、痛みを減殺できる

2016年に行われたハイファ大学のチームによる論文です。この研究は23のカップルを対象にしたテストを中心としたもの。したがって、研究規模としては決して大きなものではありません。

しかし、論文の面白さはやはり、着眼点が良いかどうか。

「愛する人と手をつなぐと、痛みが減殺できる」

そんな結論を導き出した、この論文はやはり面白いと言わざるを得ません。

なんせ、信頼できるパートナーと手をつないでいた女性は、痛みを55%も減らすことができたのです。希望があるじゃないですか。

トランプがアメリカファーストを主張し、イギリスはEUを離脱。国レベルでは各国は1つに分かれていきます。
個人レベルでも、私たちひとりひとり自活していく時代が到来し、ひとりひとりが孤立する時代とも言えるのではないでしょうか?

そんな中、”人とのつながり”が"痛み"という具体的な感覚に影響を与えること。とても暖かいじゃないですか!

大切な人はやっぱりいた方がいいよなぁ。そう思わせてくれる論文でした。


■ペニスで悩むのなんてバカらしい

https://psycnet.apa.org/doiLanding?doi=10.1037%2F1524-9220.7.3.129

Googleスカラーで検索すると全文読めます。

この研究は2006年に行われたちょっと古い研究なんですが、ペニスのサイズに関する研究の中では非常に面白い内容でした。

Goodポイントは2つ。

1つ目は、52,031人を含む大規模な調査であることです。こういった横断研究の大事なポイントは、調査のとき集める人に偏りが出ないようにすること。多い人数を集めた研究は、それだけで偏りをかなり減らすことができるので、それだけ実態に近いと言えます。すばらしい。

2つ目は、女性にパートナーのペニスサイズに対する満足度を直接訪ねているところです。これによって、研究は単なるサイズ調査ではなく、サイズで悩むのなんて非常にバカらしいということが客観的に示されています。

男なら誰しも悩むであろうペニスのサイズ。女性でもパートナーのペニスに悩むことはあるかもしれません。そんな大問題に客観的な結論を叩きつける良い研究でした!


まとめ

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2019年もたくさんの論文を読みました。職業上、医療系の論文もたくさん読むことが出来て、いろいろな発見があったのですが、今回は僕のnoteにまとめた記事のなかから、面白かった論文をご紹介しました。

なかなか論文を読む機会がない方も多いと思いますから、今後もポピュラリティの高い論文をたくさんご紹介していきますのでお楽しみに!

2019年、ありがとうございました!

2020年、もっとたくさんの知識をシェアしていきます!



おしまい

このnoteは、世界中の論文を読み漁ることが趣味の私が、普段の生活や健康、美容などについて、根拠に基づいた意思決定をするための知識を提供していくnoteです。アナタの時間を、もっと楽しいことや自分の興味のあることに使うための情報を集めて書いていきます!

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