ピンクのリップでハートを描いた819枚目の窓ガラス
セールで買った可愛いジャケットを早く着たいから秋になってほしい、大好きで色んな柄を何着も手に入れたシアーインナーも重ね着するのがお気に入りだし、長袖の柄シャツやふわふわのブラウスを着ていればご機嫌でいられるし、
やっぱりわたしは夏の女になんかなってやらないぞって気持ちで、せめてもの抵抗にパール入りの日焼け止めを塗りこんでいる。
少し前までは派手な柄シャツに色の濃いリップや赤いアイシャドウを合わせてできるだけ強いおんなのひとに見えるような格好が好きだったんだけど、最近は柄や明るい色が好きなのには変わりないけどフリルやレースのついたブラウスやスカートを着て柔らかい色のメイクをするのが気分だったりする。
別にただの周期的な話なんだけど、でもいつでも強く見せなくても良くなったってことは、つまりほんとうに強くなっちゃったからかもしれないねって、少しだけいい気分だよ。
だってどうせ戦わなくちゃいけないなら、好きな鎧を好きに選べたほうがいいよ、
そういう、ちゃんとした自由が好きだよ、
諦念でも自暴自棄でも反抗でも、孤独でもなくて、
そういう、ちゃんとした、健やかでおだやかな自由。
YouTubeで赤ちゃんみたいな色だよって紹介されてたから買っちゃった新しいリップ、こいびとはいつもと違いがよく分かんないって笑ってたからそのままでいてねと思う。
こんなのわたしだけがわたしのために気付いていればいいんだよ、わたしができるだけなりたいわたしでいるためのものだから、わたしはわたしのものだから、きみはどんなわたしでも可愛いと褒めてくれていればいいんだよ。
生活になるし、だからそのうち詩になります。ありがとうございます。