ふくらんだからだを巡る0315リットル

 
あったかくなったね、花粉症でぼーっとしちゃうね、気づいたら時計がくるくる回っていて嫌になるね。
甘いものでも食べたい気分なんだけど、冬に蓄えた脂肪をなんとかしなくちゃ、
調子が悪いなってぼやぼやしてた2月をなんとか終えたけど、そういや春もすこし苦手だったな、
みんなそんな感じ?1年の大抵を誤魔化しながら生きてる?
だとしたらにんげんってやっぱりめちゃくちゃでかわいいんだけど、自分がこうなってたらまわりのひとはみーんな馬鹿みたいにエネルギッシュに見えちゃうし、やっぱりこれはただの怠惰なのではって、またどうしようもない気持ちが細胞分裂するみたいにもぞもぞ動き出す。
 
 
想像力が欠けてしまったらわたしはわたしを辞めなきゃいけなくなる、眠くなるのも眠れないのも嫌だよ。
 
  

音楽を聴けば歌いたかったことを思い出す、
映画を見れば演じたかったことを思い出す、
ラジオを聞けば話したかったことを思い出す、
写真を見れば映りたかったことを思い出す、
絵画を見れば描かれたかったことを思い出す、
愛だのなんだのばかり口にするたび、愛されたかったことを思い出す。
 
 
やりたいなら勝手にしろよって、だれか言ってね、大きな声は怖いからできるだけ優しい声で、
小説を、詩を、読めば書きたかったことを思い出すけど、その分だけ書けなかったことも思い出してしまう、
激情の蛇口だけが壊れてしまってひたすらに流れ続ける、身体のなかを巡る水の総量が決まってるとしたら、って、恐ろしくなるね、
オーロラのグラスで慌てて水を補給する、
どこが乾いているのかわからなくてぼーっとしてたらまたグラスを倒してしまう、
赤いトレーナーが濡れる、
もう、寒くなくって、よかったね。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

生活になるし、だからそのうち詩になります。ありがとうございます。