ひと呼吸分のHOPE


本棚のどこにも読みたい本がないこととクローゼットのどこにも着たい服がないこと、傾けると絵柄の変わるかわいいカードみたいにちょっとずつ違うの、君に説明できない。
整頓された本棚やぎちぎちのクローゼットのどこにもわたしの入る隙間がなくって、だから、どうせ開きっぱなしの大きなリュックの中に潜り込んで眠りたかった。  

   
少しずつ厚く、重くなるよって持たされた辞書が邪魔になる日が怖い、わたし電子辞書が嫌い、
好きだった小説と同じ目には合いたくない、
幸せと不幸せを天秤に乗せるときに使うピンセットで雲の形を変えるくらいのわがままを許されたい、
晴れた日に良い天気だねって言うひとと付き合わなければ絶対に、一生、一度も傷つかないでいられる?


 

 
 
 
 
 
 
 
 

生活になるし、だからそのうち詩になります。ありがとうございます。