かがみのまえでいたちごっこ

きみの、はだかって、なんですか。
穴の開いたスウェットを着ているときと、つやつやのワンピースを着ているときで、その曲線のなめらかさが、変わってしまったりするのですか。
ぼくには、とてもわからないのです。
(散文『ゴースト・イン・ザ・ミラー』より)

 
自分を愛していることと自分に自信がないことは矛盾しなくて、わたしはどうしたってわたしのすべてが好きだしきみに、きみたちに見ていてほしいけれど、だからって胸を張って差しだせなかった。

たとえばね、生き方とか選ぶ服とか、そういうのには縛られたくないし、どう思われても選びたいものってあるけど、“他人の目をまるごと気にしない”こと、わたしにとって楽になる手段ではないのだ。だって愛されたいし嫌われたくなかったし、他者からの評価を受けてやっと満たされるような気がしてしまう、それが不健康だとしても、どうしてもひとと交わって生きてたいし。
だからね、どうやったらできるだけ愛してもらえるかっていつも考える、そんで、コンプレックスばかりが気になったりする、そう、人生何回目だよってくらいのダイエットをゆるくしています、美しくなりたいよ、別に太っていることが美しくないとはまったく思わないけれど、自分のからだのことは好きじゃない。
調子悪いとさ、すれ違うひと、みぃんな自分より美しく見えて、泣きたくなったりしちゃうのだ。

 
着飾っているときの自分が好きなので、ほめてもらったりしたらそりゃあうれしいし頑張ってること、認めてもらいたかったりするんだけど、どっかでね、眼鏡越しのちいさくなった瞳とか、跳ねた髪とか、荒れた肌とか、まるごと愛おしいと思ってくれやしないだろうかって考えたりする、
わたしはそういうところ愛おしいから、すきなひとたち、友人とかね、頑張ってるところも頑張れなくても美しいよって思うから、自分にも、そういってあげられるだけ強くうつくしくなれたらなぁって、考えながら今日も腹筋がんばるから、いつか、いつかでいいのでほめてくれませんか。




#雑記 #エッセイ #ダイエット


生活になるし、だからそのうち詩になります。ありがとうございます。