来世はいちまいの葉になって

 
たとえば骨がいっぽん、折れたとしても気づかないくらいの平穏、わたしがかみさまだったら永遠のあいだ、きっといちまいの小さな葉が枯れるのをじっと、じっとただ見ている1年があると思う、ひとは、時間を殺した瞬間に(故意でなくとも)そうやって残酷になったり鈍感になったりするのかもしれない、どこの樹に住んでいたのかもわからない折れた枝を拾ったことがある、どの花と生きていたのかもわからない汚れた花弁を捨てたことがある、その手できみを世界でいちばんやさしく、撫でたことがある、世界でいちばんやさしいひとのふりをして、世界でいちばん、おだやかな心臓のふりをして。
 
 
 
 
 
 
 
 

生活になるし、だからそのうち詩になります。ありがとうございます。