グッドラック・真夜中のルシファー

 
オレンジのワンピースには羽根がはえている、のに、わたしにはそれが見えないので、あぁ、あの夜、ちぎれてしまったのだと思った。堕ちてしまったのだと思った。風がひどくなまぬるくて、愛みたいに霧がかった夜だった、女の子がひとり、しんだ夜のことだった。
 

羽根もひれもなくってわたしたち、どこへ逃げられるというの、馬鹿みたいにあかいネイルがワンピースとちぐはぐになって目眩がする、均衡のとれないものはみんな嫌いだから、この世できみ以外好きになれない。空をとぼうとした日には決まって雨が降って、そうやって、環は、天使の機嫌でめぐるらしい。










生活になるし、だからそのうち詩になります。ありがとうございます。