わたしのアーク


遊園地のパンダもメリーゴーランドも、公園のどうぶつのかたちの遊具も、スワンボートも、 わたしがのらないほうが美しくて、ほんとうはわたしがいないほうが、だれもいないほうが美しくて、
きみがそういう動物でなければいいな、と、こわくなるのです。
きみは、わたしがいるほうが美しい動物で、わたしだって、きみがいたほうが美しい動物で、あってくれないと、ふたりぼっちが一番美しくないと、きみは、柵から出ていってしまうかもしれない。


つがいでない動物たちばかりのせた舟が沈んだっておとぎばなし、
愛を高尚なものにすればわたしたちは罪を顔も知らない(から信仰できない)誰かにゆるされるらしい、
身に覚えのない罪、
くだらない罪、
わたしはわたしの柵の中のルールを破ってなどいないのに。


わたしひとりを映す鏡はみんな割れて、
遊園地のパンダやメリーゴーランドや、公園のどうぶつのかたちの遊具や、スワンボートのえがく弧が、わたしの肩の丸みや、シャツのたわみと、ぴったり重なっていても気付くひとはいない、
どうせわたし、勝手に離れたりしない、
わたしの孤独を尊ぶひとなんて、わたし以外はみんな浮気性。














生活になるし、だからそのうち詩になります。ありがとうございます。