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そらをとべないぼくたちの

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雑記/エッセイ まとめ。
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2019年11月の記事一覧

それでもひとのよわさとさみしさしか愛しがれない

 
どうせなら欲望にも愛想を尽かされたかったのに彼らはしぬまでそばにいてくれるらしい、ひとりになりたいと思ったりするのはどうせ理由もなくさみしいからで、ねぇ、欲しがったのは孤独と似た別の自由で孤独そのものではないのよって、夜が明けるまで一晩中、きみに説いて叱られたかった。
 
(散文『フロストシュガーならゆるしてくれたのに』より)

 
 
ちいさな絶望がつみかさなるのは欲望も期待もわ

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明日もきっとねむる前には

 
明日なにがあるかもわかんないし、運命とかタイミングとかあるのか分かんないけど絶対無いって言えないし、ひとはみんないつか死んだりするし、それってすっごい怖くて絶望しそうだけどとんでもなくわくわくする希望でもあるし

毎日毎日考えることなんかほとんど同じでさ、ままならない生活のこと、捨てられない自分のこと、愛されたくて愛したくてしかたないってこと、そんなことばかりどうどうめぐり、
もうやんなっ

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死なないために しにたい夜に



 
洗濯物にひっついていた小さな虫を外に逃がそうと思って開けた窓から見た夕方の空がきれいで、
あぁ、しんでしまおうかな、と思った、なんてことない日。
だって怖くってほんとうはそんなことかけらも考えたくないのに、さみしい、虚しい、遠くにいってしまいたい、違う自分になっちゃいたいって、生まれ変わろうってほどポジティブになれなくてなにもかも面倒くさくって、そんなこと、つぶやいてしまったりする、わたし

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今日もさんじゅうごどの体温は

人がしんでいく映画で泣けないことを冷酷だと思いますか、もしそうなら、わたしやっぱり他に帰る場所があるのかもしれません。 
 
(散文『くすりゆび、おそろいのばんそうこう』より)

しつれんのさみしさ、まだ癒えたわけじゃないのにいちども泣いたりはしていなくて、余計に消化がむずかしい、泣かないでいるとほんとうに涙、出なくなるもんだなぁって感心するくらい。

自分以外への怒りみたいなものもみんな哀し

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あたらしいマフラーを買おう

 
日に日に寒くなるけどみなさん、大丈夫ですか、あったかいもの食べて、あったかいふくを着て、あったかいお布団で眠ってほしいです、わたしもがんばってそうします、ほんとうはだれかがいてくれなきゃさみしくって風邪引いちゃいそうだけど、ひとりで大丈夫じゃなきゃ、健康的にだれかといられないかもって知ってるの、
ほんとは不健康でも不健全でもなんでもいいから、一緒にいてほしいって、内緒にしておこっか。

 
 

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