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深夜、堕落したブルーライト、ぼくら勝手に孤独になって輪廻。

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散文詩/自由詩まとめ。
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2024年2月の記事一覧

思い出せない花の蜜の味

 
ひらく
 
とじる
 

心臓のあまいかおりがする
血液のにがいかおりがする
 
記憶は血管を流れるから
怪我をするたび
さらさら滲み出ていく
どうでもいいことから順番に
どうでもいいことは
わたしのことがどうでもよくて
忘れたいことは
わたしのことをくるしめたいから
わたしが記憶をしまうとき
罰として
窓のない部屋に放り込んだから
 
 
 
ひらく
 
とじる
 
 
心臓は
帰り道

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