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縦スクロールによってマンガは創りやすくなってるかもしれないと考えているよ

縦スクロールマンガ、世界中でめちゃくちゃきてるらしいですね。

なんかユーザー数や動いているお金の額の桁がぜんぜん違うらしいみたいな話がいくつかのYouTubeで出てました。

縦スクロールのマンガっていうのは、こちらのマンガ「りさこのルール」のようにセリフがスクロールするごとに1つずつ出てくるスタイルのマンガが一般的なのかなと思っています。

マンガ関係の誰かがおっしゃってたのですが、単行本のような通常の形態のマンガって「読むのが難しい」みたいなんですね。海外で日本のマンガの訳本とかを見かけると、マンガの読み方の解説ページがほぼ必ず挟まっています。小説にそういうのが挟まってることはないので、少なくとも読み方の説明がいるジャンルなのかもしれないです。

日本だと小さい頃からマンガに触れる機会が圧倒的に多いので、なんかいつの間にか身に着いちゃってる感じなんですが、初めて読む人だとそうなのかーっていうのがけっこう学びでした。

SNSでシェアするとなると、縦3コマくらいが読みやすいようです。

分けても5コマくらいまで、スマホで読むことを見越してフォントは大きめ推奨のよう。

縦3コマのマンガって、横スクロールで読んでも縦スクロールで読んでも、どちらでもけっこう読みやすい気がするんですよね。自分はゆっくりセリフが出てくるタイプの縦スクロールだと、スクロールの早さに目がついていけなくて苦手なんですが、縦3コマくらいだと、一度に視界に入る情報量が多くて読みやすいなと感じます。

実際に縦3コマ構成が基本のマンガ原作(ネームと呼ばれる状態)を描いてみて思ったんですが、この単純なコマで作品を創るのってかなり創りやすいんですね。

少女マンガをお持ちの方はちょっとページを開いていただきたいのですが、割と画面のコマの使い方が芸術的じゃないですか?コマの散りばめ方で登場人物の心象や時間経過を出している作品が少女マンガには多い気がするんです。(めちゃくちゃ好きです)

ただ、これはやっぱりかなりの高等テクだと思っていて、初心者がいきなりこんなコマ遣いができるかというと、けっこう研究していないと無理だと思うんですね。

縦3コマでマンガ描こうと思うと、創作のハードルがとたんに下がります。とりあえずページを3段に切って、上から順にセリフを入れていくと、なんとなくマンガっぽくなります。

小学生くらいの頃ってなんとなく四コママンガを描く時期ってあるんじゃないかなって思うですが(ないか)、ってことはつまり、縦にコマを並べるって小学生でもできるくらいなんですよね。

小説のように文章で世界観を伝えるのもかなりの高等技術です。でも、縦3コマベースでセリフと登場人物を入れてマンガネームを描くのは、それよりもかなり簡単です。というのも、今はネットで素材を探しやすく、古風な家とか高級ホテル・内装とか調べるとすぐに出てくるので、ラフは描きやすいんです。

マンガネームが「売り物」になる作品として、高い質を保っているかと言われたら、絵まで創り込まれたマンガや、文章で世界観を構築してる小説と比べて、質はぜんぜん足りてません。

質は高くないけど、文章がそこまでうまくない小説よりもマンガネームの方が読んでもらえやすいし、質の高いマンガを創るよりも早くできるんです。

小説を書くのも、マンガを描くのも、どちらも一人で質を高くやろうとすると、めちゃくちゃ大変です。

マンガは絵がヘタなのでそもそも描けないんですが、小説でこちらの話を頑張って書くとすると、自分の力量だと6万字で2~3か月くらいはかかるような気がするんです。でも、ネームだと42ページで1週間かからない。

小説で1作品2か月かかるとすると、同じ時間でマンガネームだと8作品描けることになります。

私は「自分が創った物語を多くの人に楽しんでもらいたい」人なので、マンガネームという立ち位置だと、早く次々と物語をリリースでき、さらに小説より読んでもらいやすいというのがあります。

ネームという中途半端な状態でも読んでくれる人がネット上にいること、さらに縦スクロールやSNSによって、簡単なコマ割りが好まれるようになったこと。

この辺の流れが「物語を描きたいけど、文章だけでうまく表現するのが難しい」くらいの自分には、とてもありがたい変化だなーって感じています。

本業はアーティストなので、アートのことを考えるのですが、複雑な世界観を作品1点で伝えるってかなりの高等技術で、自分はまだそこがだいぶできてないんですね。

なので、物語を創ることで自分が伝えたいことを整理し、そこからアート作品という物体に落とし込むにはどうしたらいいかみたいなのを考えていこうかなと思っていますよ!

ちなみに、世界の現代アートが果たしている役割を、日本はマンガが果たしていると思っているので、マンガという表現方法はぜんぜん現代アートできると思っていますよ!

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