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「死の体験旅行」5月2日が私の最初の命日になりました

世界最大級の寺社フェス、向源(こうげん)のワークショップの1つ、「死の体験旅行」に行ってきた時のレポートです(2015年に参加しました)。

こちら、自分の死を疑似体験できるみたいな感じのワークショップなんですよね。なかなか興味深かったです!

「死」を前にして実感する「自分の大切なもの」

「向源」のサイトによると、死の体験旅行は「いのちを終える物語を追体験し、自分にとっての生死を考え、自分にとって本当に大切なものは何かを再確認できるワークショップ」とあります。

ワークショップの手順は?

4色の紙を5枚ずつ用意し、それぞれの色に下記の大切なものを5個ずつ書きます。意外と思いつかない、などがある場合には空白のままでもいいそうです。

こちらの4つの項目について5つずつです。おもしろいのでぜひ、色付き付箋とか折り紙とかノートとかを用意してぜひ自分でも書いてみてください。

1)生き物ではなく、触れられるもので大切なもの
2)自然、思い出の中のもの。風景。空気はNG。
3)行う、行いたいこと(行動)。誰との時間はOKだけど、複数の人との時間はNG。
4)大切な人、動物。亡くなった人でもOKだが、自分自身はNG。まだ出会ってない未来の○○もNG。

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さて、準備ができたら、いよいよ死出の旅立ちです。死のストーリーがお坊さんによって語られる中で、「大切な物を捨てる(手放す・諦める)」という指示があるので、その都度、紙の中からいくつか選んで捨てていきます。

旅の途中でどうしても苦しかったら、無理に捨てなくてもよいようです。

最終的にシクシクするほど感情移入する人たちがいる中、自分は多少どっちにしようか迷うところがありつつも、ほぼ淡々と捨てていきました。すごく大切な物で、ぐしゃぐしゃにして地面に捨てるのではなく、折りたたんでポケットに入れる人なんかもいるんだとか。

私が最後に残した「大切な物」

最後の1枚になったのは「VAIO TypeZ(2015年当時持ってたパソコン)」でした。私はどちらかというと、行動と物を後のほうに残す傾向がありました。VAIOを残したのは、これがあれば他の全てを内包する、と思ったからです。

世界中を旅することも、大切な人たちに近況や感謝を伝えることも、作品の保存も発表も、作品を作ることも。本当に死ぬ直前の最後の一息でさえ、たぶん、キーボードを叩いて何かを「伝える」ことができる、それが最後にVAIOを残した理由でした。

今ある作品は、すごく気に入っているものもあるんですが、手放したくないほどの執着はほとんどないようです。それはたぶん、「次はもっといいものが作れる」って今の自分が思えているからな気がしました^^

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自分でも気づかなかった「大切」に気づく

最後に、もう一度生き返り、何も失われていないことを確認します。それから振り返りを。「空欄を埋めるためになんとなく書いたのに最後まで残ってしまった」という結果が出る人もいたり、残したものは様々。このワークショップの価値は「自分自身が大切だと感じていることを、改めて再認識できること」だと感じました。
自分の「大切な物」を知りたくなったら、ぜひ参加してみてはいかがでしょう?

大切な物をもう一度引き取る

さて、終わった後、自分の大切なものを改めて書き取り、自分の振り返り用に持ち帰ります。もともと書いたものを全部書く必要もなく、自分はなんとなく思いついたものだけを書き取って帰りました^^

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何年か経ったら、私の大切と感じているものは変わっているでしょうか。たぶん、全然変わっているような気がします。

2015年の時にこう思ってブログに書いてたのですが、今も大筋は変わらないかも、とこのメモを見て思いました笑。

死の体験旅行

自分にとって一番の収穫だったのは、「ちょっとした後悔と罪悪感を改めて行為として手放せたこと」でしょうか。生きていること含めて、あまり執着がないのかもしれない私ですが、執着したくなるくらい大切なものがあるというのは幸せなこと。
大切なものは、そこにある時に大切にしたいですね^^

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