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応援する人ひとりひとりが世界を変えられる時代なのかもと考えてみたよ

世界のクリエイティブって、インターネットとプラットフォーム(サービス)のおかげですごく変わりましたよね。

インスタやTwitter経由でチャンスをつかんだ人だってたくさんいますし、私自身、海外のサービスを使って海外アートプログラムについて調べて応募し、受かったおかげでいろんなところに行けたというのがあります。

サービスがなかったら、できなかったことが、サービスをつくってくれた人のおかげでできるようになりました。今、こうして文章を書いているnoteにもだいぶ助けられている気がします。

自分が今入ってるオンラインサロンに「アル開発室」というクリエイティブを加速させるサービスをつくろうとしている過程がみられるサロンがあります。

マンガサイトのアルや、クリエイターさんたちが作業している様子がのぞき見できる00:00 Studioというサービスをつくってたりします。

クリエイティブを応援するサービスがちゃんと育つって、そのクリエイティブに関わる人にとっては、けっこう大事なことだなって思うんです。「アル開発室」では、サービスの裏側で四苦八苦している思考回路が見られるのでとてもおもしろかったりします。

クリエイティブに関わりそうなサービスとして、インスタやTwitter、LINEマンガとかがなくなることって、なんとなくない気がしますが、割と新しいサービスって途中で資金が尽きてクローズしちゃうことってありますよね。

そうすると、そこにかけた時間がごっそりゼロになってしまうので、けっこうきついなと思ったりします。私も今、noteがクローズしたらツライとかじゃ済まない感じです。

自動的に人が集まるような有名サービスに新規で入っても、向こうは自分のことに気づいてくれることはないでしょうが、新しいサービスの場合は、がんばってると割とサービス側がピックアップしてくれたりします。

でも、サービスがなくなっちゃうリスクも負うことになるので、ユーザーとしてもサービスが長持ちするように、つい頑張っちゃう気がするんです。そんなわけで、00:00 Studioにも頑張って欲しいなと思っています。

長くなりましたが、「アル開発室」内でイラストレーターさんの単価が安いのをなんとかしたい、という話が出ました。それをすぐに解決する術みたいなのは自分には思いつかないのですが、、

なんとなく、これまで感じてきた「応援する側の応援したい」と「応援される側のこんな応援して欲しい」があんまりマッチングしてないのかなっていうのを思いついたので、今日はその辺りについて考えてみます。

その応援は本当に応援になっているのか?

昔、「アーティストが個展でよくもらうけど実は喜んでるフリをしてるだけのモノまとめ」という記事を書いたことがありました。

日本で個展をやると、お菓子をめちゃくちゃもらうんですが、一人で食べきれないし、活動をつづけていくという意味では、画材やアマゾンギフト券とかをもらえたほうがうれしかったりします。お菓子代を出してくれるなら、その分グッズ買ってくれたほうが嬉しいんですが、相手からしてみたら、いらないグッズなんてゴミになるっていうのもあると思います。

それであれば、少しでも紹介のために、SNS上でシェアしてくれたら、それが一番うれしいです。楽しいことがたくさんある世の中で、私の展覧会を選んで時間を使ってくれて、それでシェアもしてくれるなんて、それが一番最高じゃないですか。

作品を楽しんでくれるなら、それが一番最高で、お菓子のことなんて気にしなくていいんです。でも意外と応援してます!と言ってくれる人でも、シェアまでしない人が多い気がするんですよね。

公開で「これが好き」って言いにくいのは、自分の趣味嗜好がバレてしまうのがイヤ、みたいな気持ちもあるかもしれません。あるいは、RTする程度のことで応援してるとか言っちゃうのは悪いみたいな思いもあるのかもしれません。

でもね、「応援」ってなんだろうと私は考えるのです。がんばってね!って心の中で祈り続けることでしょうか。その思いは、応援してる何かの未来にちゃんとつながっているのでしょうか。

私の友達で写真家をやっている人がいます。病気や介護を抱えつつ、活動をつづけているのですが、「応援されるのが辛い」って言ってたことがあったんですね。写真を撮り続けても作品が売れるわけでもないし、もうやめてしまいたい、だけど、応援するって言ってくる人がいるからやめにくいんだと。

でも、応援すると言ってくる人たちが作品を買うことはないし、作品について誰かに紹介することもなかったようです。言葉だけの応援は、もしかしたら応援とは逆の効果を発揮しているかもしれない、と私はその時考えさせられたのです。応援すると彼女に言ってた人たちは、彼女が写真をやめたら「応援してたのにやめちゃった」って言うのでしょうか。

「〇〇を応援してる」って言った時に、その応援は具体的に言語化できるでしょうか。たとえば私はRADWIMPSの音楽をよく聞きますが、RADWIMPSのことは応援していません。ただ好きで聞いているだけだったりします。

じゃあ応援ってなんだろうと。何かを応援してるからと言って、好きなモノの活動全部を自分一人で抱えられるわけがないです。自分に何かができるとしたら、世界の片隅で「これがよかったよー!」って小さく叫ぶことくらいです。

でもそれで十分だし、誰かの本気の「好き」がけっこう世界を変えるんじゃないかなと今は思っています。

効果のない応援をやめてと言いづらい

「応援」ってほんとに簡単に口にしちゃうけど、自分が応援だと思ってやってることに対して、ちゃんと分析する意識をもたないと、けっこう全員が不幸になってしまう気もするんです。

たとえば、アートの個展の時に応援のつもりでって言って、めちゃくちゃ匂う食べ物とか持って行くのって割と迷惑じゃないですか?地元の名産で心を込めてつくられた食べ物だったとしても、匂いがきつい食べ物はアートの個展には不適切です。でももし持ってくる人がいたら、作家としてはありがたくお礼を言って受け取っちゃうと思うのです。だって、応援したいっていう気持ちは分かるから。

でも誰も言わなければ、その人はアートの個展にずっとめちゃくちゃ匂いの出る地元の名産品を持っていくかもしれませんよね。アーティストとしては、自分の個展の世界観を壊しかねない匂いのでる名産品をすぐに愛せないだろうし、何度も持って来られても困るので人に紹介することもない気がするんですよね。

それはどちらも不幸なんじゃないかなと。

創る人が思ってることって、きっとすごくシンプルで、ずっと創り続けたい、もっといろんな場で発表したい、作品を通じていろんな人に出会いたい、みたいなことだと思うんですね。少なくとも私はそうだよ。

だからきっと、「応援」するのであれば、それが叶うように応援する側も考えられたらいいのかもしれません。

最近、人に教わってコミチというサイトにマンガ投稿しているのですがサービスの設計でおもしろいなって思ったことがあったんです。

マンガにコメントが入ると、コミチのトップページに新着コメントが入ったマンガとしてピックアップされるんですね。

好きな作家さんと話したい、みたいなのって割とファン欲求としてあるんじゃないかなって思うんですが、本人にDMしまくるとかは迷惑になりそうですよね。でも、こうして作品に「良かった!」ってコメントを入れることで、その作品がサービス内でより知られやすい設計になってるってことは、応援したいマンガにコメントすれば、応援が気持ちだけじゃなく活動の後押しとして届くってことだなって思ったんです。

私は割と「自分への返信に時間使わせるのは悪いかな」と考えちゃうほうなんですが、こういう設計になっていると、コメントをすることで応援したいものをより応援できるので、コメントする心理ハードルが下がったりします。

作品に触れて、すごく感動した、本当によかったって思ったことが、他の人にも伝わって活動の後押しにもなり、創った本人のモチベーションアップにダイレクトにつながる設計になってたら、創る人の活動はもっと加速するでしょうか。

応援したい側と応援されたい側のニーズが設計で解決できたら

そんなわけで、応援したい側と応援されたい側の気持ちが、サービスの設計でうまく結びつけられたら、クリエイティブ活動ってもっと加速するのかもしれないなって思いました。

応援したい側のできることと、応援されたい側の今現在して欲しいことがうまく結びつけられたら。

311が起こった後、日本中ほぼ全員がかなり落ち込んだと思うのですが、私が立ち上がるきっかけになったのは「好きなものにファンレターを送ること」でした。

私は好きな作品があっても、それを周りに言うことはなく、心に留めておくタイプだったんですが、自分が何かを創った時に「本当によかったです、、!」という言葉をもらって頑張れたことを思い出して、好きなものに好きと伝えるっていうことから始めたいって思ったんです。

でも、ファンレターって一方的だし捨てにくいだろうから、すでに有名な人たちには迷惑なのかもしれないなって今は思い始めています。それよりは、好きな物のどこがよかったのか、ネット上で紹介する方がいいかもしれないって思って。なにがいいのかは、人によりますし、たぶん時代や時期によっても変わるので正直分からないです。

でも考えていきたいなって思ったのです。自分が応援って思ってることは、どこまで効果的だろうかと。同じくらいの労力でもっと成果が出せることはないのかと。

応援する人が世界を変えられる時代なのかもしれない

昔はたぶん、テレビに出るような有名人の発言が、大きな影響力をもっていたような気がするんですよね。それが徐々に、多くの人の「いいね」が一気にクリエイターに光を当てるようになってきました。

今は、応援する人ひとりひとりが世界を変えられる時代なのかもしれません。自分の応援で世界が変えられるって気づきさえすれば。

応援される側になった時、創る側はそのお礼を作品で返すと思うんですね。そうして素晴らしい作品が世界にどんどん増えていけば、世界はけっこう早く心地よく変わっていくんじゃないかなと。だって何かを好きだと思う気持ちが支えになってできたものだから。

そんな感じで応援と応援される側がぐるぐるまわっていくといいなと思っています!

自分も創り続けられるように頑張ります!

最後に、気に入った作品や記事はどこが気に入ったか一言添えてシェアしていただけるのが、今現在の私が一番うれしいことだったりします。こんな長い文章をここまで読んでくださっただけでも大感謝です、ありがとうございます!

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