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NFTについて考える~NFTアートプロジェクト36 BLOCKS OF FUJIが始まってるよ

SULE BOXさんというアーティストさんから教えていただいたNFTアートのプロジェクト、36 BLOCKS OF FUJI。

NFTアート販売って試してみたいんですが、仮想通貨の購入とか登録とかが面倒かったり、日本のサイトでやるにしても、これまで自分が培った実績がほぼ意味をなさなくなってしまいそうだったりして、なかなか手を出さずにいました。

基本的には所属してるギャラリータグボートのNFT販売を待っています。

36 BLOCKS OF FUJIについてなんですが、選ばれたら自分の作品をNFT販売代行してくれるのかと思ってたんですが、選ばれた36人のアーティストで1つの作品をつくるっていうプロジェクトだったみたいです。めちゃくちゃ勘違いしていました、すみません。(個人の作品代行なら自分でやれよってなってプロジェクトにならないよね、きっと)

アーティストは投票で選ばれるようなんですが、投票権はFUJIというトークンによって行われるのですが、受け取りが7/31まででした。(さっき知ったよごめんなさい)

FUJIトークンを持っていると、アーティストに投票ができる、みたいな感じです。

もともとNFTに興味があってNFTアートを購入してる人が投票もできる、みたいな感じですね。

アーティストへの説明がDiscordでやりとりされているのですが、なかなか専門用語が多くてわかりにくいです。NFT関連の知見を集めるのに前向きな自分ですらそうなので、一般に浸透するまでは全然時間がかかりそうだなぁっていう感じがしました。

交換価値があるアート作品や高額の何かでない限り、一般の人がわざわざNFTを買う理由がないんですよね。

気に入ったデジタル作品をインスタ上で保存しておくとか、キャプチャしてとっておくとか、自分のものではないけど、なんとなく何度も見られる状態にしておくっていうのは、今でもできます。

NFTによって100年後に別の価値が生まれるかも

NFTになるっていうのは、イコール所有権があるってことなので、転売できるという交換価値があります。アートはアーティスト名を単位にした通貨、と考えることもできるんです。

もちろん、どんなアート作品でも交換価値をもつほどになるわけじゃないですが(基本的には、ほとんどが100年後にはゴミ)、NFTの場合は保管がデジタルなので、100年後に欲しい人がいたら、転売されるってこともありえるんじゃないかと思っています。

物理のアートだと、購入されてから50年くらい経って、買った人が死んでしまったり、保管方法が雑だったり、アーティストが結局、無名のままだったりしたら、だいたいは捨てられてしまうと思うんですね。でもデジタルだと保管が非常にしやすい。

100年前の人がつくったやつだよーっていうのが新たな価値として流通してるかもしれません。それはそれでおもしろいなーって思っています。私自身はその世界を見られないとしても。

作品になってなくても、自分の考えや日常がネット上に残ってる人は多いですよね。昔のアーティストは自分の作品が200年後も残るようにってことを一生懸命考えてたところは多かれ少なかれあったと思うのですが、今はそれは誰でもできるようになった。100年後の人たちが、今の私の発言を「昔の人たちはこんな常識に縛られていたんだねぇ」みたいに読み返した時、そこには、それを書いている今の自分とのリアルタイム性みたいなのがなんかある気がします。ただし一方通行だけど。

NFTによる日本アートの海外展開について

日本でもよほど情報感度が高い人や、自分のビジネスへの利用を考えてるみたいな人でないと、なかなかNFTの売買ってしてないんじゃないかなーって思うのですが。(現段階でふつうの人が売買するメリットがまったく思いつかないよ)

やっぱりアート作品を海外に売っていくっていう場合には、とても有効な手段になるだろうなって思っています。というのも、もともと高額のアートは「運ぶ」ためにすごくコストがかかり、そこがある種の参入障壁になってた部分があると思うんです。

私が最初に個展をさせてもらったUNAC TOKYOというギャラリーさんは、井上有一という書家のプライマリーギャラリーです。井上有一を推したのが美術批評家の海上雅臣さんという方で、その方が言ってたのは「書なら丸めてたくさん運べる」でした。

美術品輸送にすると、保証をつけるとかもろもろでめちゃくちゃ高額になっちゃいますが、書って掛け軸にしてくるくるできるので、大きい作品でも割と運びやすいんですよね。

似たようなことを小山登美夫さんとかもやっていて、奈良美智さんの作品を売り出す時に木枠を外したキャンバスを丸めて持ってったりしていたかと。

運ぶっていうことにコストがかかった場合、それが途上国のアーティストにとっての参入障壁になることがあります。(TOEICの受験料は日本人は安く感じるので気軽に受けるけど、受験料が高く感じる国の人はめちゃくちゃ勉強して受けるから、平均点が高くなるみたいなことを聞いたことがあるよ)

デジタル作品の場合はこの移動コストがかなり低くなります(もちろん、まだWifiがしっかりない国もあるけども、物理よりも参入障壁が低そう)。

日本はデジタル作品をつくる環境としては整っている国ですが、海外にアートを売っていくっていうのは、そんなにうまいほうではないと聞きます。(他のエンタメビジネスでは韓国がうまいという話がありますが、アートも韓国がうまいというのをキュレーターの長谷川裕子さんが言ってた気がするよ)

浮世絵をヨーロッパの人が買い求めたように、日本のアートを海外向けに推し、デジタルの世界でも日本アートの存在感を出していきたいというのが、36 BLOCKS OF FUJIの目指すところではないかと勝手に想像しています。(エントリーの時に、日本の文化を愛していますかっていう設問があったよ)

ちなみに、中国のコレクターは自国のアーティストを買い支える傾向があるというのを上海でいくつか聞いたことがあるのですが、たぶんこれはどこの国でもそうじゃないかな。

日本はGDPの割にアート(現代アートと呼ばれるジャンル)を買わない国だそうで、国内のコレクター頼みになると、日本の現代アーティストはそこそこきつそうです。そういう意味でも、最初から英語展開してNFTアートの海外展開の活路を探っている36 BLOCKS OF FUJIさんには頑張ってもらいたいですね。

36 BLOCKS OF FUJI自体は、今回のプロジェクトで終わりではなく、継続してやっていくようなので、興味がある方や次の時に参加してみたいという方は、経過を追っておくといいんじゃないかなと思います!

ちなみにSULEさんはこちらだよ。教えてくれてありがとうね!

投票権はFUJIというトークンを持っていないとできないし、もともとNFT購入経験がないとそれももらえないようなので、なかなか友達に投票を頼めないのですが(自分もできないよw)、勉強になることがとても多かったです。

自分がこれまでの実績を活かしながらNFTやれるとしたら、やっぱりタグボートを待つ感じですね。まぁでも、そんなに急がなくてもいいかという気がしてきました。

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