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9月の火曜日「ミュージアム」

 またしてもご無沙汰な感じになってしまった。その間に季節の移り変わりというか、長かった夏がようやく終わりを迎えたような感じになっている。昼間こそまだそこそこ暑いものの、かつてのような暴力的な日差しは和らぎ、テレビで天気予報士に言われなくとも真夏のピークが去ったことが窺える。ここ数日の朝晩はすっかり秋めいてきて、特に夕方はすっかり短くなった日の長さも相待って、確かに季節が移ったことが感じられる。週後半くらいにまた一度、暑さが戻ってくるようだが、もう完全に秋になったといっても過言ではないだろう。

 先週は僕の母、つまりは新潟のばあばと娘と三人で海老名にあるロマンスカーミュージアムに行ってきた。この日の目的としては娘が保育園で敬老の日に向けて作った小物入れを渡す、というものだったのだけれど、それなら三人で出かけようということになり、あんまり遠出をするのもなんだし、ということでこの場所になった。新潟のばあばと便宜的に書いているが、実は先月にこちらの方に引っ越してきてる。だからお互いの中間地点(ではないのだけれど)的に丁度良かった。

 ミュージアムの存在は以前から知っていたけれど、僕自身、新潟という、どちらかというと車社会な場所で幼少期を過ごしてきたので、(そのせいかは判らないけれど)あまり電車とか鉄道に興味もなく、このご時世では些かナンセンスなのは自覚しつつも、子供も女の子なので積極的に連れて行こうとしていなかったのだけれど、母との連絡の中で、海老名で落ち合おうか、という話になったときに、母の方から、海老名にはロマンスカーミュージアムがあるよね、と言われ、それとなく娘に聞いてみると、「いきたい!」というので、満を持して行くことになった。余談だが、最近娘は恐竜にも興味があるようで、特にパウサウロロフスがお気に入りなのだけれど、十月号のこどもチャレンジに恐竜の話が載っており、それにパウサウロロフスが出てきていて喜んでいた。恐竜が好きだと判ったときに、「好きな恐竜とかいるの?」と聞いたらパウサウロロフスと言っていたのだけれど、最初に聞いたときは僕がその恐竜を知らなかったこともあって、〇〇ザウルス的な名称を拙い発音で言っているのかと思っていた。「ぱうさうろろふす?」と半信半疑でググると、キチンとその名称で合っていて驚いた。僕も小学生くらいのときは人並みに恐竜が好きだったけれど知らなかった。マニアックな部類だと思っていたけれど、前述のとおり、こどもチャレンジの読み物にも、ティラノサウルス、トリケラトプスやプテラノドンなどと一緒に載っていたので、最近メジャーになった恐竜なのだろうか。

 ミュージアムでは展示もそこそこに、体験コーナーというか、工作やアスレチックで思いっきり遊んだ。最近は娘にお昼は何が食べたいときくと十中八九、マック! と言われるのだけれど、併設のカフェにロマンスカーを型どったお弁当があり、イーゼルの写真を見て、これ食べたい! となったので、そこで食べることにした。昔ながらというか、レトロな喫茶店をコンセプトにしているらしいメニューで、ナポリタンを注文したのだけれど、結構美味しかった。

 それから、ららぽーとに行き、サンリオショップで娘がアレが欲しいコレが欲しいと駄々をこね始めた。眠くなったのか機嫌も少し悪い。結局ばあばからいろいろと買ってもらい、満足したのか寝た。眠ったお姫様を抱えて、またカフェで休憩する。コーヒーを飲みながら話をした。さっきの店で駄々をこねる姿が、子供のころの僕そっくりだと母が言う。そうだっけ? というと、本当に欲しいものがあると、買ってもらうまで泣き続けていたらしい。そんな感じだったけな、と本当に一瞬忘れていたけれど、確かにそんなような記憶が蘇ってきた。おもちゃのBANBANやスーパーのお菓子売り場での情景が駆け巡った。娘の駄々には困る瞬間もあるというか、なんでもかんでも買い与えるのは如何なものか、と悩みというほど大袈裟なものではないけれど、少し考えるところがあったのだけれど、まぁ大したことではないかなと、このときの母との会話で少し思った。

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