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王木ダイアリー

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王木の日記的な何かです。 日記と言っても、小説の延長というか、いくらかはフィクションも混じっています、というか、そういう感じに気楽に書いていこうかと思っています。 どうして日記の…
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12月の最終日「静的な日々」

12月の最終日「静的な日々」

 今年も残すところあとわずか。四月の終わりから書き始めたこの王木ダイアリーも、これで五十九本目となった。なんと中途半端な数だろうか。話題としては、娘のことが多かっただろうか。数えていないから正確ではないけれど、八割くらいか。仕事のことは書きづらいし、小説のことは、あえてあまり書かないようにしていた。それを除いても、書くことというか、書けること、書きたいなと思えることは、大体が娘のことだった。これは

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10月の水曜日「むかしばなし」

10月の水曜日「むかしばなし」

 先週までは忙しくて、帰るのが遅くなってしまい、家に着いたときには娘はもう寝てしまっていたのだけれど、ここ数日は(先週に比べれば)、早く帰れたので、娘の寝かしつけというか、一緒に寝ることができている。本当は遅くとも九時か十時には寝かしつけを終えて、それから自分のやりたいことをしたいのだけれど、勝率は低い。九時とか十時に寝るなんて、なんて健康的なのだろう。なので最近は五時に目がさめることもある。

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9月の火曜日「ナイトルーティン」

9月の火曜日「ナイトルーティン」

 時間が限られていて、なにかと焦ってしまうのは断然、朝なのだけれど、やっぱり夜も忙しい。二歳児のナイトルーティンはイヤイヤとの闘いだ。夕飯を食べてお風呂に入ったあとの数時間は、朝とは違い時間に追われることはないものの、わりと慌ただしい。最悪、無理矢理にでも家を出てしまえば良い朝とは違い、元気の塊のような子供を寝かしつけなくてはならない。

 まず、歯磨き。他の子がどうかは知らないけれど、やっぱり自

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8月の木曜日「当たり障りのない会話」

8月の木曜日「当たり障りのない会話」

 研修だった。このご時世に人を集めんなよ、と思わなくもなかったが会場を複数取り、分散開催したようだった。まぁ、仕事なら仕方がないし、一日座っていれば給料を貰えるのなら悪くはない。と、思っていたものの、けっこうみっちりとした研修で寝ている暇などなかった。

 寝てはいけない系の研修なのに午前中は睡魔に抗うのが大変だった。やる気がないわけではないのに(どの口が言う)、自分の意思とはまた違うミエナイチカ

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6月の火曜日「不味いスープ」

6月の火曜日「不味いスープ」

 最近、食卓に不味いスープが出てくる。見た目はミネストローネのようなトマトベースのスープなのだが、野菜やきのこが盛りだくさんで、なにより味が不味い。妻によると、生姜がたっぷりと入っているらしい。正直に言って、生姜の味が強すぎて、すべてを台無しにしてしまっている。過ぎたるは及ばざるが如しとは、まさにこのことで、生姜を入れるにしても、もうちょっと全体のバランスを考えたほうが美味しいのではないだろうか。

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4月の日曜日「バスに乗る。イオンに行く」

4月の日曜日「バスに乗る。イオンに行く」

 近所のイオンモールに行くために電車で一駅移動したあと、久々にバスに乗った。移動時間は合計で二十分くらいと、『近所』の概念が微妙に揺らがないでもない。でもまぁ、近所といえば近所、という感じ。普段からあまりバスには乗らないので苦手意識がある。どのタイミングでスイカをタッチするのかも判らない。幸い直通なので、待っていれば目的地には着くから、降り方とか色々と判らなくても、一旦は大丈夫そうだ。でも、ちょっ

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