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23年間の引きこもり生活 第2回 ラストチャンス

今回からは「脱出後」のエピソードを書いて行きたいと思います。

37歳の夏。
母が命懸けで作ってくれたきっかけにより、中学から続いた
23年間の引きこもり生活から脱出出来ました。

その後は、母のお見舞いに行ったり、入院生活に必要なものを買いに行ったりしていました。一方で、自分のものも必要な事に気付き、父と自転車を買いに行ったり服や靴を買いに行ったりしていました。

また、生活面では好きな時間に寝て、好きな時間に起きて、お風呂もたまにしか入らず、歯もたまにしか磨かずといった不規則な生活を見直そうと、規則正しい生活をするように心掛けていました。

ところが。2週間が経ち。
当初の強い気持ちが少しずつ薄れて来ている事に気付いていました。

まだまだ外に出る事に抵抗感はありましたが、それ以上に「なんとかしないと!」という強い気持ちが勝っていたので外出する事に問題は無かったのですが、同時に心の何処かで、引きこもりの方が楽で良いな。無理してる感じがしてちょっとしんどいな。外に出るにしても1週間に1回くらいで良いんじゃないかな、と弱い心が顔を出すようになって来ていました。

このままでは元に戻ってしまうんじゃないか。

引きこもりから脱出できた最大の要因は強い気持ちでした。その強い気持ちが揺らぎ始めているという事は再び引きこもりに戻る可能性があるという事ですから、かなり危機感がありました。

また引きこもりに戻ったらもう出られないだろう。今回がラストチャンス。生きるか死ぬかの瀬戸際。負けたら終わり!と自らに言い聞かせ、無理にでも外に出ないといけない環境を作ってしまおうとアルバイトを始める事にしました。

バイトが決まれば仕事がある日は必ず外出する事になり引きこもりに戻らなくて済む。また、働いて自立したい。少しでも負担を減らしたいとの思いがありましたので直ぐにバイト先を見つけ応募し働く事にしました。

つづく

引きこもり支援へのご理解とご協力をお願い申し上げます。

2021年の春。ひきこもりの当事者団体「京都コレカラ」を立ち上げました。仲間づくりだけでなく当事者やご家族の支援・サポート・応援が出来ればと思っています。宜しくお願いします。