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レンズを通して映し出されるもの


 広告やcmを鑑賞するのが若い時から大好きでした。cmで輝いている女優さんを見るとワクワク感がすごくあって、カメラのアングルや構図なども大変勉強になりました。出演している方だけじゃなく、CM作った監督さんだったり楽曲を提供されているアーティストさんが気になって検索してみたりも楽しい時間。


 私にとってCMは芸術だと思う。被写体を魅力的に撮れるってやっぱり才能なんじゃないかな。撮った側が、きっとその人に対して良い印象を持っていると思います。私はレンズを人に向ける事の難しさを痛感致しました。被写体に良い印象が持てないままシャッターを切ったら、そのイメージが写真に出てしまうんじゃないか。そんな風に思う事もあって私は、あまり人を撮るのが好きではありません。プロの方たちの間には強固な信頼関係があると思います。だから作品としても、きちんと成立してるんじゃないかな。名前があまり表に出てこなくても、裏方で凄い方が沢山おられました。


 正直ここ最近心惹かれるCMが減ったと思うんですよね。作った側の人の熱量があまり伝わってこないというか。予算に制約があったり、少ない人数で現場回したり大変なんでしょうけども。あまり被写体の人物を魅力的に見せようとすらしてない感じ。パパっと撮って後は修正で何とかするみたいな。


 商品の良さや世界観が、いまいち伝わってこないものが多いかも。どういう層に買ってもらいたいのかも良く分からないCMも多い。多分どう売ったら良いのかも良く分かっていない。これは理詰めのマーケティングが、発達しすぎた弊害では感性に直接訴えかけるものって、理屈を超越した力があると思っています。現代では企業も出演したタレントさんもクリエーターさんも結局誰も得していないものが多いです。とても悲しいですね。ある程度アイデアが出尽くしたとかそういう問題でも無さそうなんですが。


 たまに秀逸なCMを見ると、本当に良いものを見せてもらった気分になります。過去のCMが見れるCM博物館的な所が東京にあるらしくて、機会があれば是非一度行ってみたいです。


 

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