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和解の仕方もイロイロ

 忘れられない仲違いやいざこざって、長年生きていれば誰にでもあるでしょう。「こんなはずじゃなかった」恨みがましい気持ちになったり、急に気落ちしたりしばらく引きずりますね。


 TV番組である女性が「母とは生前折り合いが悪くて、亡くなってからの方が関係性が良い。仏前に母の好きなものを供え、毎日手を合わせ対話しています」


 あぁきっとこの人はお母様と死後に和解なさったのだな。じんわりと感慨深い気持ちになりました。近しい間柄の人と確執があると、当事者も大変でしょう。どちらかが悪いというより、ただ相性が悪い。一緒にいるとすぐ喧嘩になる。自分たちではいかんともしがたいことも、この世の中には沢山あります。


 少子化や核家族化が進むと、より顕在化しやすい家族問題の一つです。娘さんサイドから見ると、周りの友達母娘が羨ましかったかもしれない。「自分だって母親とこんな風に出かけたりしたかった」「もっと話したいこといっぱいあったのに・・・」など複雑な思いはあったかも。でも別に気の合う母親代わりの存在に出会えた。そんな可能性だってある。


 生きている間に和解が叶わなくたって、死後に和解という希望があるのなら、それもまた悪くないのでは。これって新しい形の和解?いいえ皆さん昔から純粋な宗教心だけで墓参りしていたわけでは無いと思います。


 「あの時ごめんね「とか「今までありがとう」とか言えなかったたくさんの言葉を、手を合わせながら皆対話しているんじゃないかな。墓参りっていまでも大事な営みに思えてきた。


 誰の人生にも後悔はつきもの。贖罪の意味も込めて墓前や仏前に手を合わせている。そう思うと、誰の人生もどこの家庭もドラマチック。心の中でこっそり対話しているのだから、誰にも聞こえないしね。


 追記 一方で死後離婚なるものも存在して、ようやく決別。一区切りをつける方もいらっしゃいます。「生きている間は我慢しても、亡くなった後まではもう無理」という事でしょうね。


 


 

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