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◎ドキュメンテーション事例 (4)◎双羽幼稚園(熊本県菊池市)

● 編集部厳選☆ドキュメンテーションご紹介!

今回ご紹介するのは、熊本県菊池市 認定こども園 双羽幼稚園さんの事例です。双羽こども園さんでは、クラスごとに月2回のドキュメンテーションを作成しています。

同園では、これまでも月初めに「今月の遊びのテーマ」、月末に「子どもたちの育ちの様子」という月2回のドキュメンテーションを作成されてきました。従来はA4の紙にまとめていましたが、今年度からおうちえんドキュメンテーションで発信されています。

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ふたばドキュメンテーション

● ドキュメンテーション作成のポイント

こちらでご紹介しているドキュメンテーションは『学びの芽』というタイトルで、その月に実施予定の「遊びのテーマ」について紹介しています。

冒頭の「遊びの方向性」で月のテーマと活動概要を説明し、その後、どのように遊びを展開していくかを4つのステップにわけて紹介しています。先生が提示するテーマについて最終的には子どもたちが自ら興味をもち、主体的に活動することを目指し、保育を展開していきます。

STEP1 :遊びの導入となる活動の紹介
STEP2〜STEP3 :テーマを深める活動・環境の紹介

STEP4 :子どもたちの主体的な遊び(目指す姿)

さらに、遊びのテーマに関連する絵本や歌も紹介しています。

月の終わりには『学びのあしあと』というタイトルで、もう1本ドキュメンテーションを作成し、遊びのなかで見られた子どもたちのさまざまな姿をまとめています。こちらもSTEP1〜STEP4にわけて、先生が用意した環境のなかで子どもたちが発見したこと、学んだことなどについて、動画・写真・文章でわかりやすく紹介しています。

保育の方向性がよく伝わる素晴らしいドキュメンテーションですね。こういったドキュメンテーションを作成することによって、先生はほかのクラスの活動について理解を深めることができ、保護者も園の遊びに興味をもつことができます。園全体、そして園と家庭がひと続きとなって、遊びのテーマを深めたり、子どもたちの興味・関心を育てていくことができるのではないかと感じました。

●  インタビュー:ドキュメンテーションへの取り組みについて

ドキュメンテーションへの取り組みについて、園木園長にお話を伺いました。

・おうちえんドキュメンテーションを使用することとなったきっかけについて教えてください。

以前はドキュメンテーションをA4の紙で作成していました。エクセルで作っていましたが、1枚にまとめなくてはいけないので、レイアウトにも工夫が必要でしたし、どうしても写真が小さくなってしまうという問題がありました。先生は毎回大変な思いをして作っていましたが、はたしてどれだけの保護者がちゃんと見てくれるのだろうか……という思いもありました。

おうちえんドキュメンテーションを使えば、テンプレートを使って手軽に作成できますし、動画も入れることができるので、これは便利になるのではないかと興味を持ちました。先生も保護者もスマートフォンで手軽に閲覧できるというのも、とてもよいなと思いました。先生方に相談したところ、みんな「使ってみたい!」ということでしたので、導入を決めました。

・ドキュメンテーションは、何を使って作成していますか?

園のタブレットやパソコン、個人所有のスマートフォンなどで作成しています。それぞれの先生が使いやすいものを使って作るという感じです。写真撮影は園のタブレットやデジカメで撮影するようにしていて、個人のスマートフォンは使用しないように伝えています。

STEP1〜STEP4といったフォーマットは全学年で統一していますが、テンプレートは先生がそれぞれ好きなものを使っています。写真に説明をつけたり、吹き出しをつけたりということは紙で作成していたときと同じなので、先生方は違和感なくおうちえんに移行できたと思います。

・おうちえんを使ってよかったことは、どんなことですか?

直感的に操作できるので、ドキュメンテーション作成にかける時間や労力は格段に減ったと思います。

作るタイミングは先生によってさまざまですが、途中経過で保存しているものは他の先生も自由に読むことができます。写真の撮り方や文章などについて参考にしたり、管理職の先生が内容についてアドバイスしたりしているようです。ドキュメンテーションに取り組むことで保育内容が可視化され、先生同士でシェアできるようになったことが、おうちえん導入の最大のメリットだと感じています。

私自身、各クラスの保育をこまめに見回る時間がなかなかとれないのですが、ドキュメンテーションを読むことで、各先生の保育の展開がわかるのがとても便利です。当園では全員が同じ方向を向いて保育ができるように、保育理念などについてみんなで話し合うことを大切にしています。ただ、その実践については先生それぞれの持ち味を生かしてほしいと強く思っています。ドキュメンテーションを見ると先生の個性がとてもよく表れていて、嬉しくなります。

・保護者の反応はいかがですか?

スマートフォンやタブレットなどの端末があればいつでもどこでも見られるので、とても便利だと喜んでいただいています。楽しみにしてくださっているおじいちゃん・おばあちゃんもいらっしゃるようです。

また、紙のドキュメンテーションのときは、歌の題名しか伝えられなかったのですが、動画を入れられるようになって、保護者からは歌の感想などもよく聞くようになりました。今までは家で子どもが歌っているのを聴いても、どんな歌かよくわからないこともあったようで(笑)。

家庭でお子さんと一緒にドキュメンテーションを見てお話したり、動画を見ながら一緒に歌を歌ったりしている方もいるようです。こどもが自分自身の姿を園での活動を振り返ったり、親子で新しいコミュニケーションが生まれたりするのは、とてもよいことだなと思っています。

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書類仕事が必要最小限になるように業務を見直したり、保護者への連絡やアンケートは紙ではなくデータでやりとりしたりなど、ICTも積極的に活用しながら業務効率化に取り組んでいるという双羽幼稚園さん。子どもたちと過ごす時間を大切にし、一人ひとりの子どもに丁寧に向き合っていることがとてもよく伝わってくるドキュメンテーションだなと思いました。

ぜひみなさんもおうちえんドキュメンテーションを活用して、園の思いを保護者の皆さんに伝えてみてはいかがでしょうか。

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