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祖母日記『米』

最近、孫と一緒に朝ドラを観る日課ができた。

NHKでやっている虎になんとかとかいうドラマで、米がどうとかいう歌手が主題歌をしているらしい。

今朝は孫がその歌の歌詞を覚えたとかで、それがかかると大声で歌いはじめて、非常にやかましかった。

孫はその米がなにがしとかいう者のファンだという。

この人は『ぼかろ』がどうたら、『れもん』がうんたらという話を聞かされたが、なにがなんだかさっぱりわからないので、無視。

そういえばドラマの中の『よねさん』という登場人物が、すごくいいキャラをしているという話もしていたが、興味がないのでそれも無視。


その後、昼ごはんの用意。

時間は午前9時で昼には少し早いけれど、どうせ食べるんだから用意しておくに越したことはない。

勝手に米を炊くと、孫に怒られるのだけど、どうせ食べるんだから炊く。

案の定、怒られる。

「また3合も炊いて!」
「長い間、炊飯器に入れっぱなしにしてあったら、ぱりぱりになっちゃうでしょうが!」
「米は僕がやるから!」

孫は、米には一家言あるようだった。

そもそもカノジョに炊き方を教わるまで、米なんか触ったこともなかったというのに、今になって口うるさく言うのもなんだかおかしな話である。

米がしかじかとかいう歌手や『よねさん』というキャラが気に入っていることと、なにか関係があるのかもしれない。


その後、お茶を沸かし、空きペットボトルに注ぎ、冷蔵庫にいれておく。

冷蔵庫を開けると、同じようなペットボトルが9本みつかる。

孫は常々「僕はお茶飲まん。水道水でいいから。冷蔵庫せまくなるし、そんなにお茶いれんといて」と言うが、お茶を飲まない日本人なんて存在しないはずなので、明日もとりあえずお湯を沸かす予定。

夕方、「今日は暑かったし、もったいないから、シャワーでいいよね」と孫と相談して決めたが、それを忘れて湯をはる。

しかし湯船に浸かるのが嫌いな日本人なんて存在しないはずなので、よしとする。


夕飯にはハンバーグをつくる。

孫が『アルコール、続けて飲むのは、3日まで』という約束をカノジョとしているらしく、つまらない意地をはって「今日は飲まない日」というのでしかたなく、二人でノンアル。

なぜか米が硬かったので、一口だけ食べて、「あんた、若いさかい、もっといっぱい食べれるわいね」と言って、残りを孫にくれてやる。

孫、ブツブツ文句を言いながら、それを完食。

残った米をラップに包んで、しまうために冷蔵庫を開けると、同じような小分けの米が1合分ほどみつかる。

しかし炊きたてごはんが嫌いな日本人なんて存在しないはずなので、明日もとりあえず3合ほど米を洗っておこうと思う。


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