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臨時教員こそ司書教諭の資格を取ったらいいんじゃないかな?

 これは自分の憶測なのですが、司書教諭の資格と臨時教員という立場は相性が良いんじゃないかなぁと考えています。特に司書教諭の資格「が」臨時教員の立場「を」有利にしてくれるのではと。


 12学級以上の学校には必ず司書教諭を置かなければならないという法律があります。学校図書館法が作られてから40年以上も経ってようやく定められた、学校図書館界の悲願が叶った形です。
 それまでは「司書教諭は大事だし置いてほしいけど、難しかったら置かなくてもいいよん」って内容だったんですね。いわゆるザル法。

第五条 学校には、学校図書館の専門的職務を掌らせるため、司書教諭を置かなければならない。
2 前項の司書教諭は、主幹教諭(養護又は栄養の指導及び管理をつかさどる主幹教諭を除く。)、指導教諭又は教諭(以下この項において「主幹教諭等」という。)をもつて充てる。この場合において、当該主幹教諭等は、司書教諭の講習を修了した者でなければならない。
3 前項に規定する司書教諭の講習は、大学その他の教育機関が文部科学大臣の委嘱を受けて行う。
4 前項に規定するものを除くほか、司書教諭の講習に関し、履修すべき科目及び単位その他必要な事項は、文部科学省令で定める。

(司書教諭の設置の特例)
2 学校には、平成十五年三月三十一日までの間(政令で定める規模以下の学校にあつては、当分の間)、第五条第一項の規定にかかわらず、司書教諭を置かないことができる。

引用元:学校図書館法


 司書教諭の任命が義務となった流れは大変良いのですが…
 司書教諭の資格保持者ってそう簡単かつ確実に各学校が見つけられるものでしょうか?さらには、司書教諭として配置された先生が産休や病休に入る可能性もリスクとして考えられるのではないでしょうか?

 司書教諭が見つからない状況はわりとあるんじゃないかと思うんです。で、そんな時に司書教諭の資格を持った臨時教員候補が目の前をうろついていたとしたら、即捕まえられて重宝されると思いません?

臨時教員にとって職場探しは大事なテーマなので、こうして求められるのはありがたいです。


 もう一つ。「図書館業務を望ましいレベルでこなせる」という、学校が求める能力面の需要にも、司書教諭の資格を持った人間なら応えることができます。経験こそ不足するかもしれませんが、少なくとも理論と熱意は保証できるでしょう。

 いまの学習指導要領では、授業と学校図書館は切っても切れない関係にあります。司書教諭を持った臨時教員を学校に入れることは、学校の安定にもつながりますし、その臨時教員がもつ学級や授業の安定をある程度保証するものにもなります。

 つまり、司書教諭の資格を得ることは、自分の臨時教員としての価値を高めることになるんです。


 というわけで、臨時教員は司書教諭の資格を取ってみたらいいんじゃないかなと思います。
 司書教諭はの資格は放送大学で単位を取ることもできますし、校外研修として無料で大学の司書教諭講習に参加するという道もあります。

 個人的なおすすめは近場の大学の集中講義で学ぶ方。学校図書館の知識はアツい思想を感じ取ってナンボだと思うので。大先輩と直接会って、ライブで学んだ方が身になるんじゃないかなと思います。
 講師の先生は受講生に対し、「歴史の中で受け継いできた意思を次の担い手として受け取ってほしい」というノリで講義をしてくれます。そういう世界です。

 学校図書館は教育の本質の一つだと思います。なので、それを知ることは自分の教育観を根っこからアップデートさせます。その成長は、採用試験の面接での応答にも大きな影響を与えてくれますよ。


 司書教諭と臨時教員、私は相性がいいんじゃないかと考えてます。
 学校図書館の充実という視点から見ると、司書教諭としては継続性のなさが致命的です。が、司書教諭がいない事態を解消する意義はあるのではないでしょうか。

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