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推しの親友① 2024.07.11


noteを書かなくなって、もうすぐ1年になる。

推しから卒業しよう、いや、しなければと思ってこの1年過ごしてきたけれど、推しに代わるほど夢中になる存在は、いまだに現れていない。

私は、過去の思い出の中の推しを思い続けている。

noteを中断していた間、時々ポツリポツリとnoteを読みに来てくれる方達が「スキ」ボタンを押してくれて、その度に「どんな内容を書いたかな?」と思い出しながら、過去の記事を読み返した。

思い出は色褪せることなく、読む度に私は幸せな気持ちになった。

推しは、アイドルに復帰する気配は全くないが、時々インスタに友達のダンサーと踊る動画を投稿していた。

もうそろそろ兵役のリミットだろうに、呑気なものだなと少々心配になる。

いっそのこと兵役の知らせをくれれば、諦めもつくのだけれど、、、

解散した元メンバーたちとは今でも仲が良く、年に数回は全員で集まっているようだ。

実は数ヶ月前。

推しのいたグループの某メンバー(W)が、新しいグループを結成して新大久保へ来ていた。
3ヶ月の長期公演。

新大久保あるあるだけど、まさかWが新大久保へ戻ってくるとは思わなかった。

公演が始まってから1ヶ月近くたった頃、私は彼らのグループの公演を見に行った。

Wは、私のことを覚えているだろうか。
最後に会ったのは4年前だ。

元のグループの時からWのファンである友人は、公演初日から毎日のように通っていた。
彼女から聞いた話では、Wは昔のファンの顔はけっこう覚えているようだが、ほとんどのファンの名前は忘れていたと言っていた。

4年も前だから無理もないだろうが、頻繁に来ていた自分のファンだった子の名前でさえも忘れていたそうだ。

「私のこと、覚えてる?」

公演を見に行った元のファンたちは、当然のことながら特典会でWに質問する。

でも彼は、覚えてるフリをせず、名前を忘れたことを正直に伝えていたそうだ。

Wもまた、わたしの推しと同様にファンサービスが下手なタイプだった。
誤魔化したり、思わせぶりなことをしない。

そこが、新大久保アイドルとしては致命的なのだが、私はWのその正直な性格が好きだった。

友人の話では、昔のファンたちもポツポツと見かけるそうだ。
懐かしい顔触れ。
会いたいような、会いたくないような…

公演前のPR活動で、Wたちがフライヤーを配り歩いていると聞き、私は久しぶりに一眼レフを持って新大久保へ向かった。

期待と不安が半々。
自分のファンだった子の名前すら忘れていたのだから、自分のファンでもない私のことなど、記憶の片隅にあるかないかという程度かもしれない。

久しぶりにWに会えることが楽しみだったが、もう1人、会いたい人がいた。

それは、メンバーの中の1人が推しの親友だったから。

その彼も元々は別のアイドルグループに所属していて、コロナ禍に解散していた。

2人が親友であることは前から知っていて、私は彼のインスタをずっとフォローしていたが、実際に会うのは初めてだ。
インスタを見る限り、推しの親友だけあって何というか、、、、あまりアイドル向きの性格では無さそうな人だった。

実際はどんな人だろう。

久しぶりにウキウキとした気持ちで、私は新大久保へ向かった。

つづく。


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