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非日常から考えたこと

日本茶とお菓子を味わいながら、1時間ほどゆったりとした時間を過ごす。

先日、京都で素敵な経験をした。

住宅街にある、昔ながらの一軒家。
趣のある門をくぐると、すぐに玄関となる。

玄関をあがり、奥に入るとギャラリー【日々】が顔を出す。

今回は、併設されている【冬夏】での体験となります。

こんなにゆっくりと、お茶を飲むことはない。
10種類以上ある茶葉を一つひとつ匂いをかいで
飲みたいものを選ぶことも新鮮だった。


私にとっては、非日常体験だった。

そんな、体験の中で印象に残った話しがある。

茶葉を選んでいるときに、無施肥というワードが出てきた。
これは、農薬のみならず肥料も使わず茶葉を育てる農法だそうだ。

農薬・肥料を使わないオーガニックな茶葉をつくるためにしたプロセスがとても面白かった。

前提として農薬を使用して茶葉を栽培している農家が多い中、そんなことをして大変じゃないかと、周囲からの理解をえられなかったそうだ。

さらに、土壌の改良に2〜3年かかったそう。
これまで肥料を使って土地を育てていたので
体質を改善するのにも時間がかかる。

農薬を使わずにいると、農薬によって避けられていた虫が発生してくる。

何かを変えるというのは、骨のおれることが多いなと感じた。
苦労が並ではない。

しかし、苦労ばかりでもないようで
その虫を餌にしているカマキリやてんとう虫なども寄りつくようになったそう。
農薬によって省いた生態系が、復活したらしい。

時間という変化がもたらした恩恵もあったようです。
茶葉のポテンシャルを信じて育てたお茶は一味も二味も違うように感じた。

変化には周りの理解は追いつかないし、求めても仕方がない部分もある。
土壌を変えるのに2〜3年費やしたという話しは、畑だけにいえることではないと思った。

人や社会にも通じるものだと感じる。
唐突だけど土壌とは、文化ともいえるかもしれない。
全ての土台でもあるし、これまで積み重ねてきたものでもある。

茶畑の場合は、自然に戻すということかもしれない。
これに倣うと、日常に変化をとり入れるというのは、自分本来みたいなものに帰っていくことかもしれない。

自分本来とは何んだろうと思うこともある。
もしかしたら、茶葉のポテンシャルを信じたように、自分を信じてみるうことから始まるのかもしれない。

そんなことを思ったお茶の体験だった。



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