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小麦粉の違いがお菓子に与える変化  スポンジ生地編 後編

◇状態変化の理由

これは小麦粉から形成される「グルテン」が大きく影響してきます。

薄力粉、強力粉の成分量は以下の通りです。

⚫︎薄力粉
タンパク質の量: 少ない(6.5〜8.0%)
グルテンの量: 少ない
グルテンの質: 粘りと弾力が弱い

⚫︎強力粉
タンパク質の量: 多い(11.5〜12.5%)
グルテンの量: 多い
グルテンの質: 粘りと弾力が強い


「ふくらみ」と「食感と弾力」2つの要素で
違いの理由を説明します。

⚫︎ふくらみ

例えばパンの場合、グルテンの量がパンの膨らみに大きく影響します。

しかし、卵の泡と水分でふくらむスポンジ生地にとってこのグルテンの粘りはふくらみを妨げるものになるのです。

よって
グルテン量の少ない薄力粉はふくらみやすく
逆に多い強力粉は低くなります


⚫︎食感や弾力

スポンジ生地が焼き固まる役割を果たすのは
主に2つの要素です。

それが「卵」と、
そして小麦粉から出る「グルテン」です。

グルテンは加熱されると固まり、それがふくらんだ生地を支える骨組みになります。

そのため、同じグラム数でも

グルテンの量が多い「強力粉」で作ったスポンジ生地は弾力が強く、口当たりが重たい印象です。

比べて「薄力粉」で作ったスポンジは

グルテンが生み出す粘りや弾力性が必要最低限に作られる程度なので、ふんわりやわらかく軽い食感になります。


◇強力粉で作るのはダメ?


確かに薄力粉を使うことが多いのは事実ですが、作りたいお菓子に何を求めるのかというところにもよるのです。

例えば、

  • なめらかな質感よりも、しっかりとした食感を打ち出したい

  • シロップなどを染み込ませてもある程度食感を保たせたい

といった場合に
「薄力粉」の代わりに、もしくはその一部を「強力粉」「中力粉」に置き換えることで求めている生地に近づけることも期待できます。


※bitesjapansquadの投稿:Ironman_fe

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