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大きなもみの木を切り倒すのを見た

6月8日、営業のUさんにお願いして青梅の伐採の現場にお邪魔した。

急な斜面になっているので、法枠(山中によくある、コンクリートのワッフルみたいな壁)を作る為、危ない木を切るという作業だ。

伐採は、この仕事になってから必ず見たいと思っていた現場のひとつだ。
剪定などは、この仕事に携わる前から街中でも作業風景として見る機会があったが、伐採は殆どない。
木を切り倒す場面なんか、アニメで主人公が剣の修行をするとか、そういうフィクションでしか見たことない。
実際どのように切られ、どのように倒されるのか。

見たすぎる。




営業Uさんと一緒に現場へ

青梅の現場までは事務所から車で1時間半くらいかかる。
Uさんの運転で、高速に乗って青梅へ向かう。
東京に向かっている筈なのに、段々山奥に進んでいくのが不思議だった。
景色が地元と変わらない。
こういう山奥の景色って、どこも一緒に見えるのは何故だろう。これが日本の原風景ってやつ?などと考えていると、Uさんが「コンビニとか寄らなくて大丈夫?」だとか「疲れたら言ってね。」だとか言ってくれる。

めちゃめちゃ紳士だ。

途中、都内のローカルスーパー「オザム」に立ち寄った。
どうやら協力会社の方々に飲み物の差し入れを買うらしい。

気遣いの鬼だ。

カゴにお茶や熱中症対策ドリンクか投入される中、なぜかコーラも入れられていた。
コーラって逆に喉渇かないかしら、などと思っていたが、理由は休憩時に判明した。


現場に到着、見学させてもらう

そうこうしているうちに、現場に到着した。
私たちが着いた時には、切り落とした草木を細かくする作業や、高いもみの木を倒せるように上のほうの幹や枝を切り落とす作業をしていた。

車通りも多くバス停も近い為、徹底した規制の下作業が行われた。

急な斜面の上に、一本のもみの木が生えている。
じっと見ていると、上の方で職人さんが作業をしていた。

職人さんを探せ。

これがまためちゃ高い。
この画像から職人さんを探してみてください。

見つけました?
めっちゃ高くないですか??

ハラハラしながら見ていると、いくよー!という声と共に、チェーンソーの音が響き出した。木の粉が雪の様に降り注ぎ、太陽の光に照らされてキラキラと光っている。
綺麗だなぁ、なんて思っていたところに、切り落とされた枝が紐に繋がれたまま斜面をずり落ちていく。

きれいに斜面を滑り落ちた

そんでもって本体の木がめっちゃ揺れている。
それはもうとても揺れている。

樹上から職人さんの「こえーー!!!!」という叫びが聞こえてきた。

そりゃそうだ。見てるこっちも怖いんだから。
えげつない怖さ、伝わってるよ…という念しか送れないのが歯痒い。

斜面の下の方では、チェーンソーを持った職人さんが枝や幹を細かく切り、グラップルという機械がそれを挟んでトラックに乗せていた。

ロボットアームみたいでかっこいい

かっこいいな…と思いながら動画を撮る。すると、チェーンソーがうまく駆動しない場面があった。
あらら、と思っていると、グラップルを運転していた職人さんがこちらを向いて、はさみのポーズをしながら、

「ここ、カットで(笑)」

…キュンです。


休憩だ~

私が職人さんの茶目っ気にときめいたりしているうちに、休憩の時間になった。
オザムで買ってきたドリンクを皆さんに差し入れする。

すると、さっきまで樹上にいた職人さんが、
「コーラ!覚えててくれたんだね~」
と大喜びで持っていく。
Uさんは
「以前好きだとおっしゃっていたので!」
と笑顔で返していた。

営業として100点満点では??

コーラ喉乾きそうとか思っていた自分が恥ずかしい。
この日1日でUさんの気遣いのすごさが身に染みた。


ついに伐倒

休憩明け、ついに木を切り倒すという。

何か黄色いものを隙間に挟んでいる

さっきまでチェーンソーを持っていた職人さんが、あのもみの木を少しずつ切っていく。
職人さんが下から声掛けをしながら、少しずつ、少しずつ幹に刃が入れられていく。

そして、木を切っていた職人さんが大声で言った。

「全止めお願いします!」

木を倒す時、何かあってはいけないので、作業現場周辺を全面通行止めにするのだ。
誘導員さんたちが慌ただしく動き始める。
いよいよだ、という張り詰めた空気が現場に満ちていた。
職人さんたちが少しずつ、木に括った紐を引く。

結局何だったかわからなかった黄色いの

挟んでいた黄色いのが吹き飛ぶ。
少しずつ、少しずつ木が傾いでいく。

そして、突然地鳴りの様な、ゴゴゴという音が響いた。
聞いたこともないような大きな音だ。自然から発せられる音とは思えない。

次の瞬間。

メキメキメキという音に変わった
ドカン!

いったーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!

現場からも、おお~という感嘆の声が上がった。
どうやら予定通りきれいに倒れたらしい。

紐をつけていたとはいえ、すごい技術だ。
さっきまで幹を切られた衝撃すら、揺らいで逃がしていた木が倒れている。

すごい技術だ。
それしか言葉が浮かばなかった。

その日は現調も入っていたので、伐倒を見たら移動しなければならない。
職人さんたちに挨拶をして、自分の語彙力のなさを恨めしく思いながらその場を後にした。


伐採はすごい

初めて見た伐倒は、アニメで見たよりもずっと繊細な作業だった。
残す木を傷つけぬよう、倒れる角度を考えて刃を入れる角度ですら気にしなければならないのだ。
伐採の現場は、緻密な計算や卓越した技術の下で行われていることがわかった。

画像ではいまいち迫力が伝わらないので、よかったら弊社のInstagramであげている動画を見てみてほしい。それでも実際見るのとでは迫力が半減してしまうが。

本当はもっと近くで撮りたかったが、スパイク付きの長靴を忘れてしまったので崖をのぼることができなかった。
無念。

次また伐採の現場に行くときは、忘れずに持っていきたい。
そしてもっと近くで現場を見たい!

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