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11月13日、マエストロ、ルイジの、ただならないアプローチが導く、息衝くニールセンに圧倒された!凄い...

ファビオ・ルイジ率いるDR交響楽団(デンマーク国立交響楽団)が、デンマークを代表する作曲家、ニールセンの交響曲のシリーズをスタート!その第一弾、4番、「不滅」と、5番。
Deutsche Grammophon/4863475

第一次大戦(1914-18)、デンマークは中立を宣言しながらも、大国、ドイツの圧力を受け、バルト海の封鎖に協力、結果、物流が寸断、厳しい状況に陥り... という最中、作曲された、ニールセンの4番の交響曲(1914-16)。国家存亡の危機を前に、滅ぼし得ざるもの「不滅」というタイトルを付された交響曲、背景を見つめ、聴くと、その熱さ、凄いなと...

からの、ニールセンの5番の交響曲(1920-22)は、第一次大戦終結から間もない頃の作品... 一息ついて浮かび上がる戦争の実態、それを受けて刻まれる戦場の生々しさだろうか?この交響曲、戦場のリアルを撮えた記録映画のような印象を受ける。「不滅」のようなタイトルこそ無いものの、力強いテーマが溢れ出し、聴く者に迫ってくる。で、4番も合わせて、戦争交響曲として聴けば、まさに、今、響いてくるものもあるなと...

で、ルイジ+DR響が、ニールセンの交響曲の熱さ、生々しさ、見事、息衝かせる!いや、その精緻にしてパワフルな演奏... 音の全てが躍動し始め、北欧の鮮烈さが充満するかのようで... すると、ニールセンの音楽が、表現主義に思えてしまう!いや、これまでにない感覚、繰り出す、ルイジ... このマエストロならではのニールセンに感服。圧倒された。

しかし、ニールセンって、ただならない... 4番、「不滅」は、国民楽派的なスケールに留まっているけれど、5番は、ちょっと常軌を逸するところもあって... 今さらながらに驚かされ、その独特さに魅了される。てか、北欧括りで聴かれがちのニールセンであり、デンマークの音楽ではあるけれど、またひと癖あるなと...



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