行き止まり

あなたに振られるのは3回目です。

1回目は、大学3年の夏の終わり。
叶わない恋だと分かって告白したあの日。

突き放してほしい、その一心で想いを伝えた私に
私がいなくなること は 困るあなたは
私の喜ぶ言葉を使った。

丁度いい、都合のいい相手だったから。

振られた２ヶ月後
あなたから告白してきて付き合った。
諦めようとした私を括り付けるように。

２回目は大学４年の７月。
地元の教員採用試験が終わった日。
彼の住む街の教採を受ける2週間前。
(今考えても、これはひどい)

飽きたのか、近くにいないのが嫌だったのか、
私に将来性がなかったのか、、
どれが本心かは知らないけど、振られた。

600kmの遠距離をしていることもあって
もう戻れないだろうと、もう会えないだろうと、
それでもいい、時間が何とかしてくれるって思って
綺麗なまま、しまいこもうとした。

のに

何を思ったか、付き合ってる時よりも、
やたらめったらDMをしてきやがる。
甘い言葉をかけてきやがる。

おいこら、しっかりしろ自分

の反面、大喜びな私

その結果、別れて2ヶ月
よりを戻した。

3回目は、昨日。
大学4年の卒業式間近。

お祝いに来てくれるはずだったのに
一向に2泊3日の予定が決まらない。

決まらないように、連絡をしてこない君

嫌な予感、女の勘、大的中

3月8日は私の誕生日
おめでとうの5文字すらくれなかった。

まあ、ここで大体察しはつく。

のに、馬鹿な私は、
きっと忙しくて忘れてるんだ。
きっとお祝いサプライズでも企ててくれてるんだ。

無いはずの可能性をかき集めて眠った。

夢の中の彼も、
「イタズラ大成功」って笑ってた。

けど、朝起きて携帯を見ても
連絡はなし。

寝ぼけたままバイト出勤
その後、友達と新生活の準備

帰ってきてしばらくして、一通のライン。

卒業式は行けません。
他に好きな人が出来たから。
初めて一生一緒にいたいと思える人に出会いました。

涙は出なかった。
割と冷静に電話をかけた。

私怒ってるからね？
信じて連絡なくても我慢してた私が馬鹿みたい。
前回みたいに連絡してこないで。
もしこっちに来ることがあっても、
軽々しく連絡してこないで。

淡々と言ってるつもりが、
いつの間にか涙の滲んだ声だった。

彼には響かないかもしれない、
彼の心は1ミリも揺れ動かなかったかもしれない。

けど、私は言ってしまった。
幸せにならないでくださいって。

電話を切って考えた、冷静に、冷静に。

ずっと私のことを子供だって言って、
将来は考えられないとまで言われた。

きっと最初から、さいしょっから、
あいつは私のこと、
なんか違うなぁて思ってたんだろうな。

なんとなく気付いてた。

本当のお別れは、
あいつに運命の人が現れた時だろうなぁって。

死ぬまで一生愛されてると思ってたよ。

とまでは、思ってなかったけど、
もう少し、あと少しは好きでいてくれると思ってたよ。

大好きでした、誰よりも。

世界で一番幸せになってください。