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26歳限界マンガ原作者志望がマンガ家と出会う話 後編

おはこんばんちは 音梨颯です。

今回でマンガ家と出会う話シリーズも終わりとなります。
私がねことま先生と出会う話です。

前回は、漫画空間 店主の内藤さんに引き受けてくださるマンガ家さんを探していただけることになったけど、全員都合が悪く受けられないという事態に陥ったところまでまとめました。

あとみんなが気になるお金の話も一応します

前回未読の方はこちら

以下から前回の続きです。

前回の悪い知らせから待つこと数日…

内藤さんからメールが届きました


「一人女性の方ですが、やってみたいという方がいらっしゃいました。

ビッグコミックか何かで受賞歴もある実力のある方です。」
(原文そのまま)

なんかすごい人出てきた…


メールには参考ポートレートも添えられていたのと、ググったらビッグコミックの賞の受賞ページもでてきました。

↑ ページ下左側「ねことま」が私が実際にみたHPです。


めちゃくちゃ上手ェな…



それに、この前に依頼を出したどのマンガ家さんよりも僕のイメージに近かったので、もうこの時点で「ぜひ、ねことま先生にお願いします!」と返信しようと思いましたが、なにせ初めてのマンガ制作になるので「話が通じなかったり、性格がヤバかったりするとマズイな…」とギリギリ踏みとどまり、とりあえず漫画空間さんで直接お会いさせていただきたい旨を伝えて面談することになりました。

ちなみにモノスゴイ余談ですが、このメールをもらう前に縁結びで有名な島根の出雲大社に参拝していたので、メールを読んだ時点で「ああ 99%この人で間違いないな」と思ってました。


出雲大社はイイぞ



いざ漫画空間へ…


コミュ症なので心臓バクバクさせながら(2回目)、漫画空間さんを訪ねると内藤さんとねことま先生が出迎えてくれました。

そして私は一目、ねことま先生を見た瞬間に「あっ この人で大丈夫だな」と思いました。

根拠は?


と言われると難しいのですが、なんとなーく

「この人はきちんとしたマンガ家にならなきゃいけない人だな」


と思いました。

そして

「便乗すればオマケで俺もマンガ原作者にしてくれそうだな」


と思いました。

すごく曖昧な物言いですが、自分の中で「おそらくマンガ家ってこういう人なんだろうな」と勝手に想像したイメージと合致していました。

ただやっぱり「話が通じなかったり、性格がヤバかったりするとマズイな…」(2回目)と思ったので、雑談がてら今までの経歴をお伺いしました。

名古屋の日本マンガ芸術学院出身で、ビッグコミックで担当さんがついて数本描いて入賞したり、アシスタントをやったりされていたそうですが、やはりマンガ一本では難しく、現在はバイトしながら創作活動しているとのことでした。

ちなみに話を聞いて驚いたのが、せっかく商業誌の担当さんがついたとしても1年の間になにか結果出さないとつながりが切れてしまうという話でした。

世知辛いな…。

また、ねことま先生は漫画空間さんに1,2回来たことがある程度で、画レンジャーのメンバーというわけでもないとのことだったので、どういう経緯で繋がったのか聞いてみたところ、アシスタント先のプロマンガ家の先生が漫画空間さんの常連で、内藤さんがその先生に「誰かいい人いない?」と聞いたところ、ねことま先生が浮上したとのことです。


驚異の漫画空間ネットワーク


さらに極めつけだったのが、ポートレートとしてもらった同人誌で、(日マの授業で自分の作品の同人誌をつくる授業があったとのこと)実はこの時点から同人誌販売クラウドファンディングを実施したいと考えていたけども、同人誌の作り方は全く知らない素人の私にとって、渡りに船だと思いました。

そのとき実際に貰った同人誌

そんなこんなで30分程度お話したらもう安心しきったので、私のほうから「ねことま先生 お願いします」と申し出ました。

これが2022年9月末の話なので、もうすでに半年近くたったことになります。
もうほぼ「森野羊は数えない」も完成にしているので、感慨深いな…。

実際の制作の流れとしては、私が切ったネームを元に、
キャラデザ(10月)

ねことま先生版のネーム(ほぼ下書きレベル)(10月~1月末)

本番原稿の線画着手(2月~3月上旬)

本番原稿の仕上げ(3月中旬~4月頭あたりまで 
         少しねことま先生のご友人に手伝ってもらった)

といった感じで進んでいきました。

正直に言うと、ネームが終わったのが1月末だったので、「2023年3月が一応の締め切りなのに、本番作画間に合うのかな?」と思っていたのですが、「線画は一日数ページ、本番原稿の仕上げは一日6ページとか進むので大丈夫ですよ」と言われ、ほんとにそのペースで進んでいったので驚きました。

また制作に関するやり取りの手段としては、ねことま先生とLINE交換して、
相談用のグループ、できたページをあげるグループなどをつくって、直接やりとりしました。

経過報告としてねことま先生から漫画空間内藤さんにメールで出来上がったところまで報告してもらい、内藤さんから私に確認メールをいただくという形にもしていたので安心でした。

ただし料金は完成品納付後でよいといわれ、契約書とかも特になかったので、逆に私が「大丈夫か…?」と心配してしまったので、ネーム完成後に半ば無理やり振込させてもらいました。

(トラブル回避のため、個人間の制作でも基本的には契約書締結はマストで行ったほうがいいです できれば振込も着手金・ネーム代金といった感じに段階ごとに分けて振り込んだほうがいいです あとリテイク回数の設定も超大事です。)

さてそろそろみなさんが気になる費用の話ですが…

さすがに明記すると、ねことま先生に悪いのである程度ぼかした言い方にさせていただきますが

結論から言うと

ページ数(39p)×1万円+αは支払っています


(ただし正式には漫画空間さんの画レンジャーへの依頼という形なので、
 ページ数×1万+αの総計 数十万を漫画空間さんに納めたということです)

設定の根拠としては、出版社の新人漫画家への原稿料がおおよそ1万円前後が多いのと、今回はキャラデザとネーム構成上もまるごとお任せしているのでそれらの代金を+αに含めさせていただきました。

(出版社の原稿料に関しては下記のまんがたりさんのnoteが参考になります)

https://note.com/mangatari_maeda/n/n57e4c39f6ef6

「高くね…?」と思われる方もいると思います。
実際私も知人に話したときは「払いすぎでは」と言われました。

ただよく考えてみてほしいのですが、大体1pに1日かかると考えると、
日当1万前後ということになるので、社会人だと「もう少し欲しい…」となる金額ですし、何より、自分ではできない技術をお願いしているので、敬意を払うという意味合いでもこれが最低ラインだと思っています。

前編の冒頭でも同じようなことを記したのでくどいかもしれませんが、「絵ぐらいにそんな金払う必要ない」と思うかもですが、〇沢さんも「金の介在しない仕事は絶対に無責任なものになる」と言ってたので、「なんとかタダで描いてもらいたい」などと不届きなことを考えている原作者志望の方がいるなら絶対に考えを改めたほうがいいです。

もうこれ以上Twitterで無償依頼云々で燃えるのを見るのは勘弁なので、マナーとしてきちんとお金を払う意識が浸透していってほしいです。

以上です。

追記

今回大変お世話になって漫画空間さんのHPのリンクです


ちなみに画レンジャーのリンクはこちら

画レンジャーのリンク内では料金のおおよその目安がまとめてあります。
ただ私の場合は個人からの依頼だからということで↑の金額とはまた違う金額で依頼させていただきました。

作画してくれる人を探している方 よろしかったら漫画空間さんに相談してみてはいかがでしょうか。








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