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『俺たちに明日はあるか』続々ゾクゾクゾクゾクゾクゾク編

パッ電気をつけた。

「おかん、結婚するって、俺冬物もいるし、一度帰ってくるわ。」
おばぁちゃんのドレスを着たまま、ショーは言った。

「うん。」恋愛経験の少ないフランツは、腕組みしながらちょと寂しいなぁと思いながら言った。
「おばちゃんの相手が、ものすごいブサイクでも、
反対するなよ。反対されると、燃え上がるからなぁ。」
「う、うん。」

「おばちゃんが、結婚詐欺師に騙されて借金だらけになってても、
構うなよ。財産放棄という手があるからな。」と、バカボンのパパが言った。
「う、うん。」

「おばちゃんが、、、」
「お前ら、俺が気落ちすることばっかりいいよって、。」
みんな、ニヤニヤしながら、笑っていた。

「やー、何があってもいいように、筋トレみたいなもんやて、。
普段から、鍛えとかんとな。」と、ヘヤーピースで、割烹着のユキが言った。
「ま、そうやな。」とショーは、真面目に答えた。

「トキオ、住民票をこっちに移してもいいか?」
「いいよ。俺たち、どうしてでも食っていかないとあかんからなぁ。」


次の日に、ショーは、家に帰っていった。

俺は、本当に寂しかったが、留守の間に歌詞を頑張って書こうとしていた。
お父ちゃん達が、歌ってカッコよくなる歌は、どうしたら良いんだろう。

俺は、お父ちゃんの気持ちになる事にした。

バツイチ、今は幸せな家庭がある。
何があってもへこたれず、嫁さんが居るのに女にモテようとする。
えー、ったいどこがええんだか。身内は、良さがわからんわ。

やめた。
俺にはお父ちゃんの気持ちは、わからない。
俺は、やっぱり凡人なんだろうか?
それでも俺は、明日に向かって生きていこうと思った。

続く




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