88 枠、構造

ソシュールが我々を認識のワナにはめる枠のようなものを発見したときから今まで枠や構造のようなモノから自由になれたためしはない。

自由であることを孤独や不安を引き受ける事と引き換えに得ているのに、
それだけで差し引きゼロであってものよいのに、
そうして四苦八苦して手に入れた自由が、我々の行動を無意識に規定する枠や構造というものに蝕まれているのだから割に合わない。

あれだけ固定化された階級に苦しんでおきながら
枠におさまることで自ら考えず、どう生きるかはお前が言ってくれればいいよ、といい、なのに指示命令には「おまえはわかってない」と文句だけはいいながら、安心安全を優先し、支配される固定化された関係性をむしろ望んでいる人たちを知っている。
彼ら彼女らは、殻から出ようとせず、指示を出す体制側を批判する。

多くのヒトが自分の発言や行動が枠にやらされていることに自覚的ではない
しかしそれを意識することで自由であるエリアを自覚することができる

自らの自由領域を認識できれば、それは自己解放にもにたさわやかな感動がある、自由に必要なのは大きさでなく、領域の明確さであろう


 

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