『狼と7匹の小山羊』
幼少時、『狼と7匹の小山羊』を読んだとき不快だった。
喰われる子山羊という設定もいやだったが、腹を裂かれる狼にも「そりゃないよね」と同情した。
喰われない方法はないものか?
裂かれなくてもすまないものか?
でも、腹を空かした狼は、きっと童話の中で子山羊を襲いにかかる。
そのとき!
子山羊が足並みそろえて狼を睨みつけたら?
狼、きっとたじろぐ。
そのまま踵(きびす)を返して諦めてくれればいい。
だけどやっぱり、子山羊が1匹になるタイミングを見計らうんだろうな。
1匹だけなら、いくら睨まれたって怖くない。
ぐるる。
威嚇するのは、腹の虫にそそのかされたせいだ。
「喰ってやる!」
だがしかし、ここで喰われちゃグリム童話と同じになっちゃう。
少しだけ子山羊に力を与えてみた。そう現代科学の力をね。
こうすれば子山羊は喰われないし、狼も腹を裂かれない。
でもなあ、食いっぱぐれた狼には悪いことをしたかなあ??
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