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2020年7月の記事一覧

武満 徹/巡り -イサム・ノグチの追憶に-

友人の彫刻家であるイサム・ノグチの死を悼んで書かれた作品。たえまなく旅を続けた彼の生涯を象徴するかの様に、フルートは多くの異なった場所を放浪するかのごとく巡リ、苦しみのある響きがノグチへの深い思いを感じさせる。

イサム・ノグチの代表作、"energy void"には、20世紀の激動の時代に東洋人と西洋人の混血児で、しかも非嫡出子という出生から国際的な彫刻家に大成した、複雑で空虚な思いからの霊気が
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癒しの音楽メドレーVol.2 J.マスネ「タイスの瞑想曲」抜粋〜P.ゴーベール「子守歌」抜粋

コロナ騒動が終息しないうちに豪雨・・・。九州は毎年どこか、または同じ地域が被害にあう。矛先を向ける相手もいないので、また今回も音楽に心寄せているしかない。

クロード・ドビュッシー「シランクス」

「シランクス」は、ドビュッシーがムレイの舞台劇『プシュケ』の付随音楽として作曲したフルートの名曲です。シランクスはギリシャ神話に登場するパンの笛です。性豪の牧神パンが純潔の象徴でニンフ(精霊)のシランクスを見初め、それから逃れようとシランクスは川辺の葦になる。風が葦を通り抜け、悲しげな旋律を鳴らし、パンは葦を切り取って楽器を作る。「シランクス」はそんな物語のある音楽です。