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映画レビュー#005 『思い、思われ、ふり、ふられ』(2020年)

口にしてしまうと終わってしまうこともあれば、口にしないと始まらないこともある。


劇場で予告編を見るたびに浜辺美波を目で追ってしまっていたから。
それと、こういうタイプの映画って劇場で観たことがないから。
そんな言い訳しながら観てきた。


もっとこうキラキラしていて、あぁ青春だなオイ!っていう映画かと思っていたのだが、そういう感じでもなかった。
恋愛模様も一つの要素といった具合で、夢や希望、なりたい自分、自分で選ぶことができない親のせいによる不条理とか。

確かにキュンとするシーンはあるけど、結構考えてしまうこともあった。
しかし朱里のお母さん、いろいろ大丈夫かな?


なんてオトナな高校生たちなんでしょう。
もっともっと突っ走っていいと思うけど、そうもいかないか…。
若いっていいなーと思ったし、若いって大変だよなーとも思った。
いろいろ自分の学生時代を思い出したりとか。
自分も高校生の頃に戻ってあんな恋愛したいな、とは思わないけど、あんな風に夢や希望を語ったり、自分の気持ちを素直にぶつけることができる仲間がいるのっていいなぁと思った。

うん、胸キュン恋愛映画、ティーンムービーというより、青春群像劇って感じだったな。だからこんなこと考えたんだと思う。


朱里役の浜辺美波。ドラマでしか観たことないからそんなに言えないけど、浜辺美波史上、いちばんの浜辺美波なのでは。彼女が映るたびに息の飲む。そんな透明感。強く明るく、すぐに壊れてしまいそうで脆く儚い。
ファインダー越しの浜辺美波は凄かった。椅子から落ちそうだった。

由奈役の福本莉子もすごくよかった。というか鑑賞前は浜辺美波が出演している映画、ぐらいのイメージしかなかったので嬉しい誤算だった。
目の動きとか声のトーンとか、話すテンポとか全部良かった。

理央役の北村匠海も、和臣役の赤楚衛二もよかった。


映画がちょっとしたキーワードになっていてニヤッとしてしまう部分もあれば、和臣の親に腹を立てる場面も。
光の具合が優しく綺麗な映像。『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』と同じ監督なのね、と言われて納得。でも今作の方が好き。


予告編で見るたびにOfficial髭男dismの曲が嫌な意味で気になってしまっていたのだが、実際見るとそんなに気にならなかったかな。


たまにはこういう映画も劇場で観るのもアリだよなぁ。


あー、福本莉子って映像研の斬り込み隊長か!今知った。気付かなかったー。すごいな。

鑑賞日2020年8月15日(劇場)

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