幼い恋の終わり
私は君の心を知らない
知らないままに
自分の望むままに
君を求めていた
それはまるで
赤子のようだ
君がこちらをみてくれるのが
当たり前かのように
みてくれないのを
何か行動を起こしては
みてほしいと
だだをこねる子どものよう
君は私の父ではない、母ではない
それでも君はきっと
時には優しい嘘を重ねて
「2人であること」を守っていたのだろう
その優しさに気づかずに
小さな違和感を放置して
自分の想いばかりを
押しつけていたかもしれない
君が去るのに理由などいらない
そこに義務など存在しない
引き止めたところで
なくなったものは
決して元のようには戻らない
私たちの重なった心は
少しずつずれていった
恋という魔物が
かけてくれた魔法はもう解けた
魔法が解けても残るものが
私たちにはなかったということ