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秘密のスパイス「ケほどのマ」とは?

■フルートリサイタルでの謎のグッズ「ケほどのマ」ピンバッジ販売

意味が分からない…ケほどのマってなんやねん。
散々色んな人から聞かれてるのに、ご説明が遅くなりました。正しくは『毛ほどの間』と書きます。
白尾氏のリサイタル開催にあたり、なにか白尾さんらしいモチーフはないかしらと思案していたところ、大学時代に散々言われた秘密のスパイス「毛ほどの間」を思いついたのです。それをそのままユーモアに包んでグッズにしてしまいました。(白尾さん渋々公認グッズ)

焼きごて

※画像はプログラム制作に使う「ケほどのマ焼きごて」です。コンサートに焼きごてって…。もう一体どんなコンサートになるのか私にも分かりません。

■毛ほどの間とは?

ある日突然、音大のレッスン中に「ハイ!そこ!毛ほどの間でしょー!!怒」と叫ばれまして、私もなんのこっちゃだったんです。(笑)
その時は猛烈なレッスンの波に乗り遅れないように必死だったので後々聞いたのですが、白尾さん曰く「え?音楽界での常識じゃないの?」と共通言語だと思って使用しておられたそうな。

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さて、その真意はと言いますと。
音楽って、メトロノームなんてものがあるくらいですから規則正しく進んでるように思いますが、実はテンポ(速さ)は伸び縮みしているんです。
規則正しく歩いている人と、飛んだり跳ねたり走ったり止まったりしている人が、同時に家を出てもちゃんと同時に駅に着く感じです。
そりゃあ淡々と歩くよりも、縁石に乗ってみたり、地面のアリを眺めてみたり、バスと競争して走ってみたりしたほうが駅までの道のりが断然楽しいですよね。
音楽でも同じことが言えて、楽譜には「一瞬待って!」なんて書いてないけど、ほんの髪の毛一本分の間を作った方が曲全体がずーーっと楽しくなることが多々あるんです。
その髪の毛一本分の間のことを「毛ほどの間」と呼んでいます。

たったひとつまみの塩でお料理全体がグッと引き締まるのと同じですね。
きっと世界には毛ほどの間のような秘密のスパイスが溢れていて、目には見えない間みたいなものが、世界をより楽しく美しくしているんじゃないかな、なんて思います。

■どうせ遊ぶなら本気で遊ぼう!

白尾師匠から学んだことの1つに「遊ぶなら本気で。」があります。
レッスンや演奏が本気なのは当たり前ですが、遊びだって手を抜かない(抜けない)のが師匠のいいところ。ゲームでおとなげなく生徒を負かす姿からは多くのことを学びました。

このリサイタルで一緒に本気で遊んでくれることになったデザイナーの進藤さんも まさにおとなげのない素敵な方で(褒めてます)、ピンバッジのデザインからプログラム制作まで、徹底的に対話して、とことん楽しみながら制作をしてくださっています。いくつになっても少年の心を忘れないという点は白尾さんと進藤さん、共通するものを感じます。

■人生をちょっと楽しくする魔法のスパイス「ケほどのマ」

…とか書いたら怪しい団体みたいで面白いかなと思って書いただけです。笑
走ってみたり、ぴょんと跳ねてみたり、たまには止まってみたり。楽譜や教科書に書いてある通りじゃなくたって面白いんだもん。
音楽だけじゃなく日常にも 魔法のスパイス「ケほどのマ」を取り入れて、なんかニヤニヤしながら日常を送れたらな、と思います。

【白尾隆 フルート独奏リサイタル】
2020/12/13(日) 14:00~
オンライン生配信 ←クリックでYouTubeへ

プログラムやグッズ、投げ銭チケットは
コチラをクリックして販売サイトを覗いてみてください。

文:武蔵ホールふくかんちょー 高城いずみ


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