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音江 鈴 OTOE Rin
2021年6月15日 08:09
映画『ファーザー』ラストまでずっと、観客もどこまでが本当で何が真実なのか、わかるようなわからないような不安の中に置かれて、それがアンソニーの感覚と(完全に同じではないものの)重なっていて、最後の最後に「そういうことだったのか……」とわかる。とはいえ、我々観客は何がどうなっていたのか把握できるけど、アンソニーはおそらく最期まであの記憶と現実の混濁の中に取り残されるわけで……救われようがない……
2021年6月14日 23:20
映画『はちどり』※以下、台詞の引用はうろ覚えです※明確なネタバレはしていませんが、わかってしまう部分もあるかもしれません 映画館で観られてよかった。 少女であったことがなくとも、誰かに軽んじられたことのあるひと――すなわちこの世のほとんど全てのひとの鑑賞に堪える作品だと思う。 この映画を観たひとが黙って殴られることのないように(そして、誰かを殴りつけることのないように)、そのことに自
2021年6月14日 22:02
期待していたほどおもしろくなかった……。現代アメリカ資本主義社会に対するアンチテーゼ、ではあるんだけど、それ以上の深みが感じられなかった(一度観ただけの個人的な印象としては)。中盤から出てくるノマドのカリスマ宣教師みたいなおじさんはやばいひとなのかなと思ったら、全然そんなこともなく。現代アメリカ社会で生きていたら、もっとクリティカルに自分の実存に迫ってくるものがあったのかもしれないけど。