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舞台感想 四月は君の嘘 と 西宮ガーデンズ

ネタバレありの舞台感想です。

ミュージカル「四月は君の嘘」を観てまいりました。
2020年に上演予定だった作品が、開幕前に全公演中止。
キャストが再集結してやっと開幕したという作品で、そういえばパチンコ屋はOKなのに、劇場はダメだと言われた時期もあったよなあって、ちょっと思い出しました。宝塚を叩く人もいたっけ。
「四月は君の嘘」は少年漫画誌に連載されていた漫画ですけど、中身は少女漫画っぽいですよね。作曲はヅカオタにもおなじみ、全曲フランク・ワイルドホーンさんです。
役によってWキャストですが、私が見てきたのは以下のキャスト。

主なキャスト
有馬公生  木村達成
宮園かおり 生田絵梨香
澤部 椿  唯月ふうか
渡 亮太  水田航生

水田航生さんは大阪出身で、お母さんが見に来ておられたと終演後の挨拶で会場が温かな雰囲気に包まれていました。

さて、宝塚以外のミュージカルを見るのは、久しぶり。「劇団四季 The Bridge」以来だけど、あれはミュージカルではなかったし……
となると名古屋で観た四季の「ノートルダムの鐘」以来か? 
2019年の春以来だ。

物語は、人間メトロノームと言われる正確な演奏で、ピアノコンクールの賞を総なめにしている少年有馬公生。母の死で自分の弾くピアノの音が聞こえなくなり、ピアノから遠ざかっています。それから時はたち、今は高校生。
幼なじみの椿と渡とは仲良し。そんな時、椿がヴァイオリニストのかおりを渡に紹介します。かおりは渡のことが好きだというのです。
だが、かおりは、公生を渡の代役だと言ってデートに誘ったり、自分のヴァイオリンの伴奏者に指名したりして、公生は振り回されます。
公生はピアノを弾けるようになるのか?
かおり、公生、椿、渡、彼らの恋模様は?
そして、かおりがついていた嘘とは?

舞台装置はシンプルで、宝塚を見慣れていると簡素に思えますが、それだけでも物語は充分に表現できていたと思います。
男性が入りますので、歌声の質が違います。男性ならではの低音の響きはやはり格別なものがありますね。
メイクがナチュラルなので、舞台だけれど現実的に感じられます。やはり、宝塚の独特なメイクは、観客を異世界へ導いているのかもしれません。

ワイルドホーンさんの曲は、やはりいいです。ふと、帰り道メロディーが口ずさめる印象的なフレーズが上手いです。

どちらかといえば、歌中心のミュージカルでしたが、そろった群舞のダンスは見ていて気持ちいいです。
曲が良いので、コーラスは迫力あって感動しましたね。
演者によって、歌謡曲的な歌唱と声量のあるミュージカル的な歌唱という質の違いが、見られたように思います。同じ作品の中で混在すると、私はどこか違和感を感じてしまいました。その点、宝塚はそういう違和感はわかないですものね。

作品の方ですが……
11巻もある漫画を舞台にまとめちゃうのはなかなか難しいのでしょうかね。
母の死の責任を感じて心に傷を負った公生はピアノを弾けなくなり、かおりとの出会いでまたピアノを弾くことができるようになる。だが、かおりは手紙を残して天に召され、公生はその手紙を読みながら彼女の嘘を知り前に歩き出す。なんて、ドラマチック。
公生は自己否定感がかなり強く、強気のかおりとのコントラストはかなり面白い。強気のかおりが抱える大きな不安は重い。かつ三角関係的な恋愛模様とくれば面白くないはずはない。
描き方で、かなりキュンキュンくる、かつ涙腺崩壊する物語になると思うのですが、なんだかなあ、へえ、ふうん。
全然、キュンキュンしないよ。涙もでない。
音楽も、演者も悪くないなら、きっと脚本なんだよなあ。

舞台を見ても、ドラマを見ても本当に思います。脚本、大事だわ……
というような感想でした。

ただ、ね、作品とは違う部分でちょっと思うことはありました。
舞台感想でもなんでもないんだけど……

今回のチケット、イープラスの抱き合わせ販売なのですよ。
売りにくい席と、売りやすい席を抱き合わせで売る。
今回の席は14000円のS席ですが、まあ、宝塚で言えばA席レベルの後方です。この席が、14000円?っていう席ですから売りにくいですわね。
で、オデッセイの前方席と抱き合わせちゃう。
私梅芸有料会員ですが、この一年一枚もチケット当たらずに年会費ぱあ!の予定です。当然、オデッセイのチケット取れる気がしなかったわけです。
だから、オデッセイのチケット確約なら、ちょっと観に行ってみようかな。ってことで、購入したチケットだったのです。

あくまで、これは想像ですが、私の周辺、おそらく私の列と一列後ろがそうじゃないかと推測しました。
だって、そこだけ半分くらい空席です。
オデッセイ行きたさに、購入したが観ることはできない。あるいは、観ることができないことはわかっていたが、オデッセイ行きたさで購入した。
チケット転売できない。
だから、空席になる。ま、想像ですけれど……

ううむむむ。
どうなんだろう。
なんだか、もやもやする。

もちろん、抱き合わせ販売していなければもっと空席が多かったかもしれません。だから、そういう販売方法で、ある程度まで席を埋めたという企業努力ではあるでしょう。なら、責められないか……
では、購入者の問題でしょうか? ビックリマンシール欲しさにチョコ捨てる的なお買い物は、褒められたものではないですが、購入者の勝手と言えば勝手でもある。なら、責められないか……

だから、思うんです。
イープラスさんも、こうして販売データを蓄積していけるのだから、抱き合わせでも両方の公演をちゃんと観てくれる人を当選させるっていうようなシステムを構築するといいなあと感じました。

でも、前々から宝塚でも感じていたこと。
座席の価格ってもっと細分化してもいいんじゃない?
マンションの価格だって一階上だとン十万円高くなるでしょ。
3列ごとに、○○円ダウンとかさ、サイドブロックはセンターブロックの〇%引きとかさ、もっと細かーく刻んで、くれないだろうか? 
全体の販売金額を変えないようにSS席センターブロック五万円とかにしてくれてもいいからさ。
無理かなあ? それこそ一席づつ値段が違えば、転売もできなくなるんじゃない? 席がばれちゃって。
なんてことを、いつも思っております。はい。

ところで私、KOBELCO大ホールに行くときは、西宮ガーデンズに寄ります。
ここ、いつ行っても「幸せ」を感じる商業施設なんです。
商業施設でもありますよね、閑散としていて、大丈夫だろうか、ここ?っていう商業施設。あれを見ると悲しくなるんですよ。
お店がなくなっていて空地になって、椅子だけ置かれているようなところ。
場所によっては、ちょっと怖いくらい人がいない商業施設もあったりします。自分が昔、セレクトショップを色々な商業施設に出していたので、きっとその時の様々な思いが蘇るんでしょうね。
お店をするって楽しいけれど、苦しいことも色々あって、特に活気のないショッピングモールとか、見ているだけで心臓に悪い。
ああ、こんなところでお店するの大変だろうなって。
でも、西宮ガーデンズは違うんです。
身なりのよい上品な人が多く、活気があって、皆お買い物をしていて、レストランでは楽しそうに会話している。
「ああ、皆幸せそうだな」って感じるショッピングモールです。
なんか、ほっこりしますよ。
ああ、日本って平和だな、ああ、私、こんなところをうろついていて幸せだなあ。だから、西宮ガーデンズ好き。こんな、商業施設珍しいですよ。

いつもきれいなディスプレイがあって、今回は涼し気な水辺の風景、アクアリウムっていうんですか。オシャレですよねえ。

で、何を食べようかなあってうろうろしていたら、「カンテグランテ」が!!!「カンテグランテ」が出来てる!!!
私が「チャイ」という飲み物を口にしたのは、今から40年くらい前大学生の時に「カンテグランテ」で飲んだのが最初です。ああ、懐かしい!!
タンドリーチキンサンドと、ケーキとチャイを頂きました。
食べすぎだ!!!
でも、観劇前にゆっくり時間を過ごせる場所が近くにあるの本当に良いです。だから、兵庫芸術劇場好きなんだな。

午前中は京都文化博物館でジブリ展見てきたし、充実の一日を過ごしました。ジブリ展の感想は、こちら。

ヅカオタ的 美術館の楽しみ方 京都文化博物館 鈴木敏夫とジブリ展|おとぼけ男爵|note









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