OTOBOKE3

三姉妹から母へ。普段は言えないありがとうの気持ちを込めて、、、オトボケ話を捧げます。(…

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三姉妹から母へ。普段は言えないありがとうの気持ちを込めて、、、オトボケ話を捧げます。(実話に基づいています)

最近の記事

誕生日のマジックスネイク

「これにするか!」 ユタカの鶴の一声で、のぞみの誕生日プレゼントは、、、なんと、マイメロディのぬいぐるみに即決した。ダークホースならぬ、ホワイトラビット。。。 ことの顛末はこうだった。 前にも言ったけれど、ユタカは子供ライフとの接点が少ない父親だった (「片腕のココロ、子供ゴコロ」読んでね)。でも、正月やクリスマス、そして娘の誕生日近辺となると、ぐぐっと存在感と会話の数もアップした。なぜって、横浜家の大蔵省はユタカだったから…。そして、夏休みに三姉妹の誕生日が集中してい

    • ちらし寿司クライシス

      ユタカの実家で法要。次女のひかりがまだ小さな赤ん坊で手が離せなかったヨーコは、長女のこだまを代打に立てて出席させることにした。 こだま4歳のころ。 素直で手のかからなかったこだまは、母が来れなくとも文句も言わず、父とふたり静かに電車に揺られた。4歳児にはなかなか遠い、2時間近くの電車の旅だった。 ユタカの実家へ無事到着する。田舎の本家は、訪問客で溢れていた。小さなこだまを気遣う余裕はなく、法事の準備に動くたくさんの大人たち。人見知りで無口、名前を聞かれても答えられないよ

      • 片腕のココロ、子供ゴコロ

        横浜家の父・ユタカは、テレビ局のアナウンサーだった。いわゆる業界人だったので、子供の登校時は寝ていたし、夕食時には不在、帰宅は子供たちが寝てからと、とにかく、子供ライフとの接点がとても少ない人だった。 休みも不定期で、週末はいないことがほとんど。仮にいても昼頃まで寝ていたり、書斎にこもって何かしている感じだった。ただ、記憶の中では、数えるほどではあったけれど突然休みになることもあり、家族と一緒に時間を過ごすこともあった。 ヨーコによれば、ユタカは本来、子煩悩な人だったらし

      誕生日のマジックスネイク